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第17節 6.1(土) 15:00KO 国立競技場 鹿島vs横浜FM 国立競技場に10,000名様無料ご招待
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コラム

Jリーグチェアマン 村井満の“アディショナルタイム”

2014/9/8 10:00

20日間のバタバタを考察する(♯17)

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NHK「サンデースポーツ」のスタジオで(左はJFA・原専務理事、右は横浜FC・奥寺会長)
NHK「サンデースポーツ」のスタジオで(左はJFA・原専務理事、右は横浜FC・奥寺会長)

 FIFAの本部があるスイスのチューリッヒに向かう機内で書いている。機内はゆっくり腰を据えて考え事ができる貴重な時間だ。ブログに何を書こうかとスケジュールを振り返っているうちに、ブログのテーマ探しから頭が離れ、「いったい自分は何をバタバタしているのか」を考え始めてしまった。スケジュールをもとに夏季休暇明けの8月18日から昨日の9月6日まで、20日間の行動を分類してみた。そうすると自分の事ながら、色々な事が見えてきた。

Vリーグのアウォーズではベストサポーターの表彰も
Vリーグのアウォーズではベストサポーターの表彰も

 私の場合、基本的に平日はミーティングが中心、週末がクラブ訪問やゲーム視察などに充てている。20日間の内訳だが、理事会なども含め、Jリーグ関係者とのミーティングが17回。メディアを除く社外の関係者との打ち合わせが15回だった。もう少し外部との接点を増やさなければ自分の視界は広がらないと感じていたが、やはり少なかった。その他、クラブのトップとの個別会談が6回、日本サッカー協会との打合せが2回。協会とJリーグのすり合わせは、頻度だけでなくその中身も重要だ。

山陽小野田市での講演会にて、ガイナーレ鳥取の岡野雅行GMとともに
山陽小野田市での講演会にて、ガイナーレ鳥取の岡野雅行GMとともに

 報道関係との打合せや取材・収録は14回。新聞、雑誌、テレビがそれぞれ各4回。海外メディアが2回だった。それとは別に、試合後の会見も含め記者会見は3回。なかなかメディア対応はうまくいかないものだ。NHKの「サンデースポーツ」は生放送で、自分の時間枠が読めず苦労したが貴重な経験となった。また、海外メディアからの取材はベトナムと中国で、ともにJリーグを紹介する内容だった。中国の記者の方は「人気サイトなので1億人は見ますよ。」と平然と話されたのには驚いた。Jリーグに対する海外からの関心は徐々に高まっているように感じる。

鳥取でのJ-OBフットボールクリニックに参加。リフティングは子供たちのほうが上手。元日本代表・小倉隆史さんとともに
鳥取でのJ-OBフットボールクリニックに参加。リフティングは子供たちのほうが上手。元日本代表・小倉隆史さんとともに

 講演やイベントなどの出演は7回。週に2本強のペースというところか。ベトナムのVリーグ主催の年間表彰のイベントがホーチミン市であり、招待されたので出席したのだが、国民的人気歌手も多数登場して、日本のJリーグアウォーズと紅白歌合戦を合わせたような一大イベントだった。民放3局が生中継していたようで、サッカーに寄せる国民の期待の大きさも実感した。私は主催側でもないので気楽に参加していたのだが、いきなり壇上でスピーチすることになってしまって大変慌ててしまった。

Jリーグクラブがまだ無い山口県にある山陽小野田市から招待されて、Jリーグが地域に果たす役割について講演をした。クラブ経営者としてのキャリアを歩み始めたガイナーレ鳥取のGM岡野雅行さんと一緒に行ったのだが、岡野さんのスピーチが上手かったのには驚いた。日本が初めてワールドカップ出場を決めた「ジョホールバルの歓喜」のシーンを当の本人がVTRをコマ送りでもするかのように細かく描写をしながら語るのだ。また、鳥取で漁業市場にスポンサー営業に行った際に、「金はないけど魚はある」とのお客様の言葉から魚の通販を提案して外国人選手獲得資金を確保したくだりは、まるで秀逸な漫談を聞いているようだった。社会との高いコミュニケーション能力を持つ岡野さんに大いに期待したいものだ。その後彼と鳥取県米子市に入り、サッカークリニックにも参加した。

20日間のうち、ゲーム視察は6試合で、3週間のうち週末2日は試合観戦となる計算だ。内訳はキリンチャレンジカップが1試合(日本対ウルグアイ)、J1が3試合、J3が1試合、地域リーグが1試合だ。地域リーグはFC大阪対奈良クラブ。JFL昇格を目指す上位対決だった。この試合は以前このブログでも紹介した岡山一成選手が縁となって実現したものだ。地域リーグとはいえ観戦者も多く、Jリーグ入りを狙うクラブの熱い息吹を感じることができた。このほか、スタジアムやクラブハウス訪問は3か所。ロアッソ熊本を訪問したところで合計訪問クラブ数は45まできた。全51クラブの訪問まであと少しである。サッカーの現場に触れるのは嬉しいものだが、目下の悩みは海外サッカーを視る時間が確保できずにいることだ。

 ここからは細かい話だが、打合せを兼ねた会食は19回。一方で運動をしたのは1回。家の近くにあるゴルフ練習場が朝6時からオープンしているので、一度だけ出社前に30分だけクラブを振ってみた。何はともあれ、こんなことではスポーツ界の人間として本当に恥ずかしい。もっともっと健康的な生活をしないと。

 新幹線の移動が3回。飛行機の移動が7回。機内泊を含め外泊が6回。私の唯一の取り柄は「何でも食べられ、どこでも寝られる」こと。しかし、そんな勢いに任せて、ただバタバタしているだけでは、本当にまずい。もう少しインプットを増やし、深く考える時間を持たないと。また、本当に私とコンタクトが必要な人を忙しさのあまり遠ざけてしまっているのかもしれない。少々軌道修正を図りたい。