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GWはJリーグに遊びに行こう!12万名様ご招待
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コラム

青山 知雄の悠々J適

2015/10/29 17:28

秋の風物詩 ヤマザキナビスコカップ決勝と「お楽しみ袋」(♯26)

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千駄ヶ谷門をくぐり、坂道を上ってチケットのもぎりから場内へ進むと、大きな段ボールからスタッフが白いビニール袋を手渡してくれる。中に入っているのは、ヤマザキナビスコ社製のお菓子と決勝オリジナルの大会プログラム。もらった瞬間にすぐさま袋の中身を確認しながら歩を進める。そこから自分の席に向かうのか、それとも限定グッズや飲食売店に向かうのか――。

これが国立競技場で行われていたヤマザキナビスコカップ決勝のルーティンだった。同大会のファイナルを生観戦されたことのある方にはお分かりいただけると思うが、各入場ゲートを入ったところで手渡される、あの袋のことだ。

入場ゲートで手渡される白い袋。中にはお菓子と大会プログラムが
入場ゲートで手渡される白い袋。中にはお菓子と大会プログラムが

自分も取材で入るようになるまでは何のお菓子が入っているのかが毎年楽しみだったし、キックオフまでに読んでおくべき大会プログラムは、コレクションとして自宅に保管してある。ヤマザキナビスコ社製お菓子のブランドロゴが並べられた白いビニール袋は程良い強度があり、旅行&出張時の小袋や友人への手土産袋など様々な形で再利用していたことをよく覚えている(貧乏性なんです)。

日本サッカー界における秋の風物詩となったヤマザキナビスコカップ決勝。同大会のファイナルといえば、中立地開催ながら両クラブのスタジアムDJによるメンバー発表やスタンドを鮮やかに染めるサポーターのコレオグラフィが名物になっているが、この「お楽しみ袋」も大一番を彩るおなじみの要素になっていると感じる。

中に入っているお菓子の楽しみ方はそれぞれだろう。応援に向けて試合前に腹ごしらえをするも良し。ゆっくり座って決勝を見ながら頬張るも良し。自宅へ持ち帰り、目の前で繰り広げられた熱戦を思い出しながら食べるも良し。菓子器に入れておいて小腹が空いた時に口にするのもいいだろう。これから始まる試合に思いを馳せながら食べるのか、それとも熱戦を思い出しながら味わうのか。いずれにしてもヤマザキナビスコ社のお菓子と決勝がリンクしてしまうのは自分だけではないと思う。コンビニやスーパーで袋入りの「オレオ」を見かけると、国立競技場の風景が不思議と思い出される。

おなじみのチップスターをはじめ、毎年様々なお菓子が配られている
おなじみのチップスターをはじめ、毎年様々なお菓子が配られている

と振り返ってきたところで、これまでいろいろなお菓子をもらっていたと気付き、せっかくの機会なのでJリーグ.jpのサイト内を検索して、簡単に「お楽しみ袋」の歴史を振り返ってみた。

・2009年 FC東京vs川崎フロンターレ=「100キロカロリーパック」シリーズ3種セット
・2010年 ジュビロ磐田vsサンフレッチェ広島=「チップスターS(ピリ辛ガーリック味)」と「オレオビッツサンド(チョコクリーム)」
・2011年 鹿島アントラーズvs浦和レッズ=「オレオ ハンディパック」と「リッツチーズサンド ハンディパック」
・2012年 清水エスパルスvs鹿島アントラーズ=「オレオ ハンディパック」と「チップスターSうすしお」
・2013年 浦和レッズvs柏レイソル=「コーンチップ(しお味)」
・2014年 サンフレッチェ広島vsガンバ大阪=「エアリアル つぶつぶコーンポタージュ味」

この企画がスタートしたのは1998年から。お菓子はすべてヤマザキナビスコ社からの無償提供で、決勝の来場者サービス向上の一環として実施してきたという。会場が国立競技場から埼玉スタジアム2002へ変更になった昨シーズンも変わらず“いつもの”手土産が準備されていた。

そして今年は、8月下旬から全国展開されている同社の新商品「スリムサンド」が封入されることになった。しかも「薄焼きビスケット&ミルククリーム味」、「薄焼きクラッカー&チェダーチーズクリーム味」の2種類がセットでプレゼントされる。会場となる埼スタには、すでに10トントラック4台分、計10万箱を超える「スリムサンド」が納品されており、これから袋詰め作業に入るという(これも大変な作業だが)。

92年の大会スタートからヤマザキナビスコ社はこのカップ戦をスポンサードしている(写真は93年大会)
92年の大会スタートからヤマザキナビスコ社はこのカップ戦をスポンサードしている(写真は93年大会)

さて、今週末にキックオフを迎えるヤマザキナビスコカップ決勝は、Jリーグ史上2クラブのみという三冠の偉業を成し遂げた鹿島アントラーズとガンバ大阪の対戦となった。リーグ戦では鹿島が2ndステージ制覇とともに年間王者を狙い、G大阪は年間順位でJリーグチャンピオンシップ出場を視野に入れる状況。これまで日本サッカーを牽引してきた名プレーヤーだけでなく、次世代の日本代表を担うであろう選手も数多く擁しており、好ゲームが繰り広げられるのは必至。名門かつ強豪の激突が今から待ち遠しくて仕方がない。
1992年の大会スタートから継続してカップ戦のタイトルスポンサーになっているヤマザキナビスコ社。これが2013年にプロサッカーにおける同一大会の継続スポンサー(Longest sponsorship of a professional football competition)としてギネス世界記録に認定、登録された。“若手の登竜門”として定着したおなじみのカップ戦は今や、前人未到の世界記録となって記録を積み上げている。ぜひ今後も偉大な数字を更新して続けてもらいたいと思う。もちろん、ファンの皆さん(と僕)を喜ばせてくれる「お楽しみ袋」も一緒に……。