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【J1:第34節 新潟 vs 柏】レポート:アクシデントを乗り越えて開催された代替試合。最後を勝利で飾れなかった新潟だが来季へ向けての手応えは掴んだ。人事を尽くした柏は天命を待つのみ。(14.12.09)

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柳下正明監督も、選手たちも、試合後に出てくる言葉は「感謝」だった。降雪によってホーム最終戦が中止になり、代替としてカシマスタジアムでの開催になった。あまりに急すぎる日程と会場の変更にも、なんとか最終戦を開催させようと尽力したクラブスタッフや、練習場を提供してくれた鹿島のクラブ側をはじめ、大勢の人たちに感謝の意を持ってピッチに立った。

したがって、ネルシーニョ監督のラストマッチで、AFCチャンピオンズリーグ出場の可能性を残す柏の方にモチベーションでは分があると予想していたが、新潟の“感謝の念”は柏のACLのモチベーションをも凌駕する。
レオ シルバと小林裕紀を中心に柏のプレスをいなしながら、「(鈴木)武蔵が裏へ抜けて、ラインが下がるというのは分かっていたので、そこにスペースができる」と指宿洋史が話すように、くさびの縦パスを受ける指宿と裏に抜ける鈴木武蔵が、柏のダブルボランチとディフェンスラインの間にできるスペースと、その背後のスペースを巧みに突いた。また、柏のウイングバックが中への対応に追われれば、両サイドバックの舞行龍ジェームズ、川口尚紀が高い位置を取る。
「前半は柏の方が自分たちが思うようなプレーができていなかったんじゃないかな。それぐらい、新潟の選手たちはアグレッシブにいつもどおりのプレーができていた」(柳下監督)。
新潟にとっては狙い通りの前半だった。

ただし後半に入り、問題点をしっかりと修正するあたりは、さすがはネルシーニョ監督と言うべきだろう。レオ シルバと小林裕紀に対し、前半以上に大谷秀和と小林祐介が球際激しく奪いに行くことで、新潟のボールの流れは前半ほどのリズムがなくなり、柏の攻勢の時間帯が生まれていく。66分、太田徹郎のロングパスをうまく処理し、前を向いたレアンドロがゴール左に決めて、柏が先制する。

ACL出場の可能性を残すためには、2点差の勝利が必要となる柏。1−0とした後には2点目を奪うべく攻撃に人数をかけ、リスクを冒し始めたことでチャンスは増えたが、一方で新潟はボールを奪った瞬間、一気に柏陣内まで鋭いカウンターを見舞い、こちらも多くのチャンスを作る。柏が工藤壮人、木村裕に決定機が訪れれば、新潟も山本康裕、田中亜土夢、成岡翔が得点のチャンスを得る。特に80分は、2列目の飛び出しから田中亜土夢がGKと1対1になるというビッグチャンスがあった。だが、GKを抜いてバランスを崩した間にシュートコースがなくなり、バーを直撃する不運で同点にはならず。

「カウンターの面ではお互いにチャンスがあったので、向こうが決めたという感じ」(鈴木武蔵)。また、柳下監督も「自分たちはしっかりボールをつないで、シュートチャンスまで作れているけど、ゴールを割ることができない。そこに尽きる」とここ数試合、課題として述べていた最後のシュート精度について言及する。

90分を通じての試合内容では互角、むしろ前半の出来を考えれば新潟の方が上回っていたとも言えるが、この試合における勝敗の差は最後に決め切る力の違いだった。レアンドロという類稀なゴールゲッターを擁している点に加え、ネルシーニョ監督が5年半に渡ってチームに叩き込んだ“勝利を求めるメンタリティー”を持つ柏は、この試合でもアディショナルタイムのセットプレーから、鈴木大輔が4位に導く貴重なゴールにつながった。13日の天皇杯決勝の結果次第になるが人事は尽くした。あとは天命を待つのみ。
そして、ネルシーニョ監督はACLに可能性を残す4位と、7連勝を置き土産に勇退する。

新潟は12位でシーズンを終えたとはいえ、コンセプトは間違っていない。試合後、柳下監督も来季に向けては継続を明言し、さらに「自信がなかったらやらない。辛いこともあるけど、それよりサッカーをやっていることの楽しみの方が大きい。今季もいろいろトライはしたんですけど、またじっくり考えてやっていきます」と語る表情は、来季への手応えを掴んだかのようだった。

降雪によって2日遅れで開催されたリーグ最終戦。結果は明暗分かれたが、アクシデントを乗り越えた両者は、来季へ向けての希望、手応え、自信など、大きなものを携えて2014年シーズンのラストを締めくくった。

以上

2014.12.09 Reported by 鈴木潤
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