本文へ移動

今日の試合速報

GWはJリーグに遊びに行こう!12万名様ご招待
GWはJリーグに遊びに行こう!12万名様ご招待

山口 素弘氏が推奨 今、注目すべきヤングプレーヤー10選:前編【特別企画】

一覧へ

2016年6月27日(月) 13:00

山口 素弘氏が推奨 今、注目すべきヤングプレーヤー10選:前編【特別企画】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
山口 素弘氏が推奨 今、注目すべきヤングプレーヤー10選:前編【特別企画】
元日本代表の山口氏が注目する若手選手とは?

8月4日に開幕するリオデジャネイロオリンピック。同大会に出場するU-23日本代表のメンバー発表を7月1日に控えるなか、Jリーグにおける23歳以下の選手たちのパフォーマンスは大きな関心事だろう。元日本代表の名ボランチで、昨年まで日本サッカー協会の技術委員としてこの世代のプレーをつぶさに見続けてきた山口 素弘氏に、今注目すべきヤングプレーヤーを10人挙げてもらった。

まず、注目したいのは野津田 岳人(新潟)。残念ながら怪我でわずかな出場に終わってしまったけど、昨年末のクラブワールドカップでインパクトのあるプレーを見せていたのは記憶に新しい。ただその怪我の影響もあり、今季は出場機会に恵まれず、広島から新潟に移籍。新天地でどういったプレーを見せてくれるか注目しているけど、今のところはまだ能力を発揮しているとはいいがたい。ただ彼の持つパンチ力はやはり魅力だ。4月に行われたU-23代表の清水キャンプを視察したけど、まずまずのパフォーマンスを示していた。もっとも広島でも新潟でも、そのシュート力を生かし切れていない。あれくらいのパンチ力があればもっと点を取ってもおかしくはないと個人的には思っている。状況判断の部分が高まれば、日本でも有数のアタッカーになれる可能性を秘めている。新潟への移籍を良いきっかけにしてもらいたい。

広島から新潟に移籍した野津田。ポテンシャルはまだまだ発揮しきれていないが、そのパンチ力はやはり魅力だ
広島から新潟に移籍した野津田。ポテンシャルはまだまだ発揮しきれていないが、そのパンチ力はやはり魅力だ

次に挙げる浅野 拓磨(広島)に関しては、日本代表でも結果を出したわけだから、改めて説明するまでもないが、23歳以下の注目選手として外すわけにはいけない。武器はなんといってもスピードだ。あの速さは持って生まれたもので、FWとして大きなアドバンテージ。技術はまずまずあるし、裏への抜け出しだけじゃなく、クロスに合わせて点を取れるのも魅力だ。ただ、彼も野津田と同じで、自らの特長をまだ生かし切れていないところがある。あれだけのスピードがあるのだから、その特長をもっともっと生かしてほしい。一方で、スピードだけではいずれ壁にぶち当たるのも事実。さらに上のレベルを目指すにはほかの能力も身に付けないといけない。現状はまだカウンター要員から抜け出せていない印象で、スペースがない中での動きだったり、周囲との連動性というところに改善の余地はある。言い換えれば、まだまだ伸びしろは大きいということ。広島でその点を磨き上げ、世界の舞台でインパクトを残してもらいたい。

井手口 陽介(G大阪)は、一言でいわば今風のボランチ。決して体は大きくないけど、海外向きの選手と言えるかもしれない。その理由はボールを奪うアグレッシブさに見出せる。とにかくボールホルダーに向かう積極的な守備は、現代サッカーに欠かせない重要な要素で、その部分に関しては十分にトップレベルでもやっていける能力がある。課題は攻撃面。ボールを持った時の前へのかかわり方がまだまだ物足りない。ボランチはボールを奪うだけではなく、奪ったあとにどういったプレーができるかで評価が大きく変わる。前へのかかわりを増やしていければ、さらに良い選手になるのは間違いない。

FC東京の橋本は豊富な運動量を武器としたボランチで、SBもこなす汎用性も備える
FC東京の橋本は豊富な運動量を武器としたボランチで、SBもこなす汎用性も備える

FC東京からはふたりの名前を挙げたい。まずは左サイドバックを務める小川 諒也。最近は出場機会が減ってきているようだけど、シーズン序盤は故障した駒野 友一や室屋 成の穴を十分に埋める活躍を見せていた。サイドバックとしてサイズはまずまずあるし、左利きというのも大きい。その左足から放たれるクロスは正確で、去年までFC東京にいた太田 宏介よりもキック精度は高いかもしれない。課題は守備の部分。走力はあるけど、アップダウンのところの力強さがまだまだ不足している。フィジカルを求められるポジションだけに、これから経験を積みながら伸ばしていってもらいたい。

橋本 拳人はいわゆるボックス・トゥ・ボックス型のボランチだ。豊富な運動量を武器にボックス間を絶えず走り続け、後方でボールを奪ったかと思えばゴール前にも顔を出すこともできる。今季はチームでの出場機会を増やし、U-23代表候補にも名を連ねている。サイドバックでのプレーもそつなくこなし、ユーティリティー性の高さも備える。タイプ的には長谷部 誠に近い。ただ、攻撃を組み立てる能力は今後伸ばしていく必要があるだろう。なにも一発で仕留めるキラーパスを出せと言っているわけではない。シンプルにサイドを変えたり縦パスを入れたり、そうやって攻撃のリズムを生む出す能力が備われば、ブレイクスルーも十分にあり得るだろう。

後編に続く

■プロフィール■
山口 素弘(やまぐち・もとひろ)/1969年1月29日生まれ、群馬県出身。現役時代は横浜F、名古屋、新潟、横浜FCに在籍し、戦術眼に長けたクレバーなボランチで日本代表としても活躍。フランスW杯アジア最終予選の韓国戦で決めたループシュートは今も語り草となっている。2007年に現役引退し、2012年から3シーズン横浜FCの監督を務めた。2015年に日本サッカー協会技術委員に就任し、Jリーグ・アンダー22選抜のコーチに登録。現在はサッカー解説者として活躍する。

一覧へ
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
サッカーのポジション解説
サッカーの試合時間・タイムルール
インテンシティ
オフサイド
ビルドアップ

テレビ放送

一覧へ

明治安田J1リーグ 第10節
2024年4月27日(土)14:00 Kick off

旬のキーワード