明治安田生命Ｊ１リーグ 2ndステージは9日に第2節の9試合が開催される。注目は昨季Ｊ１王者の広島と今季の1stステージを制した鹿島の一戦だ。前節、磐田に快勝を収めた広島はステージをまたいで現在3連勝中といよいよエンジンがかかって来た。キャプテンの青山 敏弘ら主力に怪我人が相次ぐなかで、新布陣の3-1-4-2システムが機能し、よりアグレッシブな戦いが実現できている。対する鹿島は前節、Ｇ大阪に1-3と完敗を喫し2ndステージは黒星スタートに。ただカイオの移籍が決定した一方で、今節は体調不良だった金崎 夢生の復帰が濃厚。頼れるエースの存在がチームに再び活力を与えるだろう。年間勝点で上位に位置する同士の一戦は激戦必至の好ゲームが期待できる。浅野 拓磨ら合わせて4人が名を連ねるリオ五輪メンバーのパフォーマンスにも注目したい。
1stステージで惜しくも2位に終わった川崎Ｆは、鹿島とは対照的に2ndステージも好スタートを切った。攻撃陣が変わらず好調を維持し、仙台に3-0と快勝。年間勝点では鹿島を交わしてトップに立っている。対する名古屋は9試合未勝利と苦しい戦いが続く。だが、今夏にハ デソン、扇原 貴宏ら実力者を補強し、巻き返しを狙う。彼らのフィット具合がこの試合の見どころとなるだろう。
同じく快勝で開幕戦を飾った横浜FMはホームに福岡を迎える。攻撃面が良化の兆しを見せるなか、今節は怪我で離脱していた中村 俊輔の復帰が濃厚と、明るいニュースが揃う。ホームで勝利を飾りスタートダッシュを実現したい。一方の福岡は7試合勝利がなく、年間順位では最下位に沈む。浮上のカギを握るのは駒野 友一ら新加入の選手たち。悪い流れを断ち切るパフォーマンスを示せるか。要注目だ。
こちらも幸先の良いスタートを切った神戸は鳥栖と対戦する。前節はレアンドロの2ゴールなどで甲府に3-0と快勝。前線が好調を維持しているだけに、今節も多くの得点機が生まれる可能性は高い。対する鳥栖も波に乗りつつある。アディショナルタイムの2ゴールでFC東京に逆転勝利を飾った勢いを持ち込めるか。調子を上げてきた豊田 陽平のパフォーマンスにも注目したい。
Ｇ大阪は連勝をかけてホームに仙台を迎える。宇佐美 貴史が移籍したものの新布陣が機能し、前節は鹿島に逆転勝利。セットプレーの質も高まっており、今節も攻撃的な“ガンバスタイル”を披露するだろう。仙台は前節、川崎Ｆに完敗。ここ2試合勝利がないだけに、嫌な流れを断ち切りたいところ。2試合で6失点の守備の再整備がテーマとなりそうだ。
浦和と柏は連勝を目指した戦いとなる。浦和は前節、数的不利に立たされながら福岡に逆転勝利。一方の柏も新潟に1-0と競り勝った。共に状態は上がっており、白熱の攻防が期待できる。質の高いタレントもそろうだけに、局面の争いにも注目したい。
磐田はホームで大宮と対戦。前節はいいところなく広島に完敗を喫しており、そのダメージをいかに払しょくできるかがポイントとなる。大宮はアディショナルタイムの決勝弾で名古屋に劇的勝利を飾った。勢いを感じさせるものの、今節も家長 昭博が怪我で欠場が濃厚。攻撃の要を欠くなか、限られたチャンスを確実にものにしていきたい。
前節、痛恨の逆転負けを喫したFC東京は甲府をホームに迎える。課題だった攻撃面が改善されつつあったものの、持ち味の堅守に陰りが見え始めている。攻守のバランスをいかに保つかがFC東京にとっての大きなテーマだろう。甲府はクリスティアーノの移籍が大きなダメージに。前節は神戸に0-3と完敗を喫している。ともに苦しい状況で迎える今節、復調の兆しを見出すのは果たしてどちらのチームか。
新潟と湘南も、ともに2ndステージは黒星スタートに。走力をベースとした似たスタイルを持つ両者の激突は、スピーディな展開となることが予想される。夏場の戦いでも“走り”という特長を保ち続けられたほうに、勝利は近づくはずだ。
■2nd 第2節の見どころをチェック
名古屋vs川崎Ｆ
Ｇ大阪vs仙台
浦和vs柏
FC東京vs甲府
横浜FMvs福岡
新潟vs湘南
磐田vs大宮
神戸vs鳥栖
広島vs鹿島
