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松永育成ダイレクターの大会総括「肌で感じた世界との違いを成長につなげてほしい」【インターナショナルユースカップ】

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2016年12月28日(水) 11:50

松永育成ダイレクターの大会総括「肌で感じた世界との違いを成長につなげてほしい」【インターナショナルユースカップ】

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松永育成ダイレクターの大会総括「肌で感じた世界との違いを成長につなげてほしい」【インターナショナルユースカップ】
グループステージを3連勝し、順位決定戦でPK戦の末に釜山を下したフィゲレンセが優勝を果たした

25日まで長野で行われた『Jリーグインターナショナルユースカップ』は、ブラジルのフィゲレンセの優勝で幕を閉じました。

昨年の大会は4チームで開催しましたが、今年は参加チームを国内4、海外4の計8チームに増やしました。海外から質の高い4チームが参加してくれたことで、日本のチームにとっては異なるスタイルのサッカーを肌で感じられ、自分たちが足りないものを確認できたんじゃないでしょうか。また海外のチームにとっても日本の大会に参加する中で、学ぶことがあったのではないかと思います。

ピッチ外でも様々な交流があり、お互いがお互いを目標とする良い機会となったのではないでしょうか。ぜひ、この大会の経験を糧に、彼らにはもっともっと成長していってほしいと思います。

今大会最も活躍した選手に贈られるMVPは、フィゲレンセのマテウス ソアレスが獲得
今大会最も活躍した選手に贈られるMVPは、フィゲレンセのマテウス ソアレスが獲得

優勝したフィゲレンセは、同じ州にあるクラブ、シャペコエンセの飛行機事故が起きたばかりのタイミングであり、精神的にきつい状況下でよく参加してくれたと思います。選手・スタッフは「参加する以上は優勝したい」と強く勝利を求めていたなかで、実際に優勝という結果を手にしました。最後はPK戦にもつれ込み、どちらに転ぶかわかりませんでしたが、彼らが日ごろから心掛けているベストを尽くすことであったり、プロ意識をもってプレーすることだったり、そういった前向きな姿勢が、最後の勝負強さにつながったのだと思います。

プレーに関して言えば、一人ひとりが自分のスタイルを自覚していて、高いスキルを持っていることが窺えました。とりわけ球際の強さや、常に奪い取ろうという意識、そして奪ったらすぐさまゴールを目指すという部分は、非常にシンプルですが、サッカーの本質を体現していたと思います。

2位となった釜山も日本では見受けられないスピードとパワーを見せてくれた
2位となった釜山も日本では見受けられないスピードとパワーを見せてくれた

そのフィゲレンセに敗れ、2位となった釜山アイパークについてはアジアの中でも安定しているという印象を受けました。フィジカルベースが高く、メンタルも強い。また組織的にプレーする中で、守備から攻撃に転じていくスピードやパワーは、ちょっと日本では見受けられないものでした。最後はPK戦で敗れましたが、一人ひとりがタフなメンタリティを備えており、優勝してもおかしくないチームだったと思います。

アルゼンチンから参加してくれたエストゥディアンテスは、同じ南米でもフィゲレンセとはまるで違うスタイルのチームでした。特に相手陣地で自由を奪いながらマイボールにして攻めていく姿勢、常にゴールに向かうサッカーは、実に力強いものでした。最後まで勝負をあきらめないメンタルも、日本のチームは参考になったでしょう。順位的には5位でしたが、優勝を争うだけの力があったと思います。

オーストラリアのパースグローリーは、非常に組織的かつ、堅実で、ヨーロッパスタイルのサッカーを展開していました。大敗を喫する試合もありましたが、すぐさまメンタルを立て直し、次の試合ではそのショックを感じさせない安定した戦いをしていたのも印象的でした。自分たちのスタイルを信じて、最後までブレずに徹底していた点も、評価できると思います。

日本の4チームに関して言えば、いずれも3年生が抜けた新チームとして参加してくれました。来年に向けて新しいチームを構築する直前にこの大会に参加したことで、いろんな課題を見つけられたと思いますし、課題を持って来年につなげられることは大きな収穫となるはずです。実際に対戦する中で海外チームとの違いを感じたことも多かったと思います。例えば、インターセプトや相手エリアへ侵入する回数は海外チームの方が多かったですね。ピッチの中感じたことを忘れず、自分たちの中での良い習慣にしていくことが大事なことになるでしょう。

日本のチームにとって異なるスタイルのサッカーを肌で感じられる大会。この機会で感じ取った部分を、今後のチーム作りに生かしてもらいたい
日本のチームにとって異なるスタイルのサッカーを肌で感じられる大会。この機会で感じ取った部分を、今後のチーム作りに生かしてもらいたい

今大会には、各Jクラブのアカデミーダイレクターも視察に訪れました。日本のチームは、それぞれが日本の強みも発揮できていたと思います。例えばグループでの連携からフィニッシュに持ち込む形であったり、グループで連動した守備でボールを奪うというところは、間違いなく日本の強みと言えるところです。そういうなかで、いかに個の力を高めていけるかどうか。ハードワークしながら球際でも強くいかなければいけないですし、もっとタフにプレーしていく必要もある。そういう部分が普通にできるようになっていくことが、日本の課題でしょう。海外のチームのプレーを見る中で、アカデミーダイレクターの方々も、日本との違いを感じたはずです。この機会で感じ取った部分を、今後のチーム作りに生かしてもらいたいと思います。

今回の大会の開催にあたり、長野県サッカー協会をはじめ、長野市、そしてAC長野パルセイロのクラブスタッフの方々にも協力していただき、実にスムーズに大会が運営されました。大変感謝しています。

また今回は新たな試みとして、全試合をネット配信しました。日本国内のみならず、海外からも多くの視聴があったと聞き、大変うれしく思っています。こうした大会が行われていることが広く周知され、注目していただけたことは、日本サッカーの発展にもつながっていくはずです。また、試合を見たサッカー少年たちが夢や憧れを持ち、この大会に参加したいと思っていただけたら幸いです。

すべての試合が高いレベルを保ち、非常に面白い大会になったと自負しています。日常を変えることは大きなテーマですがこのような国際大会をより多く開催し日常化したいですね。

来年は会場を満員にできるくらいの大会にしたい。そんな高い目標をもって取り組んでいきたいと考えています。

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