10月17日(月)川崎フロンターレでトップチーム選手23名を対象に「リスクマネジメント研修」が開催されました。
講師は芝経営法律事務所の芝昭彦先生。Jリーグの顧問弁護士も務めていただいています。
講演のテーマは「Jリーグ選手のためのリスクマネジメント講座」。
注目を集める存在であるプロサッカー選手のリスクマネジメントに対する基本的な心構や行動指針など、法律家としての知見やご自身のこれまでの経験を踏まえて、選手たちにお話していただきました。
冒頭、過去に自身がはまった重大なリスク事案について話がおよぶと、そのセンセーショナルな内容に選手はぐっと引き込まれ、講義に対する集中力がいっきに高まりました。
選手はプロサッカー選手を取り巻くリスクについて、身近なところにさまざまなものが潜んでおり、なかには「問答無用で一発レッドカード」となり選手生命を絶たれることもあることを理解しました。
また、近年スポーツ界で取り沙汰された不祥事を例にとり、どこに落とし穴があったか、どうすれば良かったのかなど、解説をしていただくとともに、何がまずかったのか、自分ならどうしたのかをそれぞれが考えました。
そして、陥りやすい転落への道として、最初はみんな軽い気持ちでやっていると説明。「これくらいなら大丈夫だろう」、「どうせバレないだろう」、「皆やってるし」、「違法じゃないし」という軽はずみな判断や軽率な行為が、一生後悔することになる転落への道の始まりだとして、そうならないためには、「注目を集める存在として一般の人より高い水準、厳しい基準を自分に課すこと」だと、高いレベルのプロ意識を持つことの重要性を伝えていただきました。
参加した選手からは、「色々なリスクが身近に潜んでいると改めて感じた」、「やってからリスク管理するのではなく、やる前に止められる自分を持ちたい」、「自分に対して一番厳しい規律を設けることが大切だという言葉を心にとめて行動する。家族や信頼してくれる人を裏切らないための考え、行動、自覚というものをしっかり考え直したい」、「すべてを失ってしまう前に考えて行動することが大切。自分たちは多くの人に見られていることを理解しないといけない」、「プロサッカー選手の自覚を持ち、自分に厳しくすることが大切ということが良く分かった」など、改めてプロサッカー選手としての自覚を強くする時間となったようです。
写真提供/川崎フロンターレ