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【J2:第34節 鳥栖 vs 東京V レポート】「狙いどおり」と振り返った岸野監督はしてやったり。「打つ手は打ったけど・・・」とラモス監督は言葉少なめに。鳥栖の術中にはまった東京V。(07.08.17)

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8月16日(木) 2007 J2リーグ戦 第34節
鳥栖 3 - 1 東京V (19:04/鳥栖/5,520人)
得点者:'1 藤田祥史(鳥栖)、'9 日高拓磨(鳥栖)、'30 フッキ(東京V)、'61 金信泳(鳥栖)

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攻撃には起点があり、そこに持ってくるまでには戦術がある。そのために日頃から練習をし、その成果は得点になって表れる。

鳥栖はFWからGKまでが、網を張ったように入ってくるボールに執拗にプレッシャーをかけ、全員で守備を行った。「鳥栖が先制すれば、焦るのは東京V。そうすれば追加点のチャンスが生まれる」試合前日に岸野監督が語ってくれた。選手はその意図を充分に理解し、プレーで実践した。立ち上がりから、鳥栖が東京Vの受け所を消したために、東京V陣内でボールを回すシーンが見受けられた。そこに鳥栖の選手はプレッシャーをかける。

戦術の成果が最初に現れたのは、試合開始1分。鳥栖がゴールまで35mの地点でFKを得た。キッカーには正確無比を誇る尹晶煥、強いボールを蹴ることができる高橋が構えた。しかし、岸野監督の指示は右サイドDF鐡戸だった。

「最初のFKは決めていた」(岸野監督/鳥栖)という采配に、期待に応えてゴール向けて「魂を込めて蹴った」(鐡戸/鳥栖)ボールは、GKの手をはじいて藤田の先制点をアシストした。練習後に一人残ってキックの練習をしていた鐡戸と「泥臭くても良いからボールに食らいついて行きたかった」藤田の日頃からの練習の成果が実を結んだ。

続く9分にも高地からのパスを走りこんだ日高が、高地からのパスを落ち着いて決めた。左サイドからパスを出して70mを「信じて走った」日高と「逆の立場だったら、絶対に欲しいところ」と仲間を信じてパスを出した高地の連携から生まれた追加点だった。

25分までは鳥栖の戦術がはまり、東京Vは攻め手を欠いていた。しかし、個人のテクニックでは一枚上手の東京Vが30分にその実力を見せ付けた。中央に待ち構えるフッキに鳥栖のDFが寄りすぎたところを、左サイドから服部が抜け出しセンタリング。フッキがヘディングで決めて、反撃体勢を取ったようにも見えたが、好機はこのワンシーンだけだった。最後まで鳥栖の選手は走ることを止めず、東京Vは出し所を探すのに手を焼いていた。

後半に入り、52分と60分にフッキが蹴ったFKは、ことごとくクロスバーに跳ね返された。狙ったフッキは見事だったが、壁に入った鳥栖の選手が無言のプレッシャーをかけていた。83分にもフッキのシュートはポストにはじかれた。ドリブルで自ら持ち込んでシュートを放ったフッキも力強さを見せてはくれたが、最後の瞬間に身体を投げ出して防いだ鐡戸のプレーも賞賛に値する。これらのプレーも日頃からの「全員で必死に守る」練習が生きていた証拠である。

そして、この日決定的な鳥栖らしい得点が61分に生まれた。押し込まれていた鳥栖だったが、自陣でボールを受けた尹晶煥が、50m先で待ち受ける金信泳にパスを通したのだ。東京VのDFの間に身体を入れた金信泳はダイレクトでシュートを放った。「フリーの時は常にボールがくることをイメージしておけ」と練習中に尹晶煥は後輩にアドヴァイスをし続けていた。「先輩を信じて、ゴールのイメージを持ち続けていた」金信泳との練習での成果で勝負を決定付けた。

「練習でできへん奴は、試合でもできへん」と岸野監督はいつも口にする。この日の鳥栖は、練習で培ったものに「勝ちへの執念」を付け加えた。それを戦術として、監督以下チームスタッフ、ベンチ入りした16人が実践した。いや、前日の練習で、紅白戦で戦った選手たちの想いも加わっていた。クラブ運営スタッフも一緒になって練習から支えた。そして、スタンドからは多くのファンとサポーターが後押ししてくれた。チーム一体となったこの一勝は、リーグ終盤の主役に踊り出した勝利といえるだろう。鳥栖がJ2の終盤を盛り上げてくれるに違いない。

気持ちを形に表すことは容易なことではない。ましてや瞬時の判断が随所に求められるサッカーでは、「意図とプレー」が伝わりにくい。作戦タイムも無ければ、3人までしか選手交代は認められない。110m×68mの広さに11人が散っている。その中でボールに「意図を込め」、味方を信じて「走り続ける」サッカーは、グランド一杯にドラマが起きている。一瞬たりとも気を離すことはできない。選手も観客も同じである。

だからサッカーに惹き込まれてしまう。

以上

2007.08.17 Reported by サカクラゲン
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