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【J2:第46節 湘南 vs 鳥栖】レポート:「89分のドラマ」ふたたび。平塚の熱戦は田原豊のロスタイム弾で決着す(09.10.22)

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10月21日(水) 2009 J2リーグ戦 第46節
湘南 1 - 0 鳥栖 (19:03/平塚/8,216人)
得点者:89' 田原豊(湘南)
スカパー!再放送 Ch183 10/23(金)05:00〜(解説:都並敏史、実況:加藤暁、リポーター:安田美香)
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いつにも増してにぎやかなプレスルームと人いきれすら覚える記者席が注目度の高さを物語っていた。ともに勝たなければいけない一戦は果たして、序盤から激しい攻防を見せた。

「引き分けは負けと同じ。先制の可能性を残しながら戦った」と明かした岸野靖之監督のもと、鳥栖は前半、前からのタイトなディフェンスを弛めず湘南に襲い掛かる。ボールホルダーに容易には時間を与えず、また中盤の底に構えたホベルトを中心に、湘南の前線に対するチェックも厳しい。田原豊や坂本紘司が潰されたシーンは一度や二度ではなかった。

一方、湘南とて易々と圧されるわけにはいかない。田原に当て、坂本が幾度も追い越していく。また田原を起点に中村祐也や阿部吉朗も積極的にシュートを狙った。個々が奪わんとするほどの相手の厳しいプレスに対し、セルフコントロールもまた大切な要素だったろう。かたや鳥栖の稼ぎ頭であるハーフナー マイクに対してはジャーンがケアを怠らず、すかさず繰り出されるカウンターや島田裕介によるセットプレーには、GK野澤洋輔の好守や永田亮太の身を挺した守備などで応戦した。わずかなミスも見逃されない、息もつかせぬ45分間である。

互いの激しいぶつかり合いに変化を加えたのは選手交代だった。後半、鳥栖が先に動く。前線に入ったトジンはスペースに顔を出し、ボールを収め、パスワークの潤滑油となった。パスが繋がりリズムが生まれた鳥栖は、島田とサイドバックの日高拓磨の攻め上がりを絡めて左サイドを中心に崩しにかかる。また時に手薄な逆サイドへと展開した。だが湘南もクロスにしっかりと寄せ、あるいはゴール前で相手FWに仕事をさせない。トジンからハーフナー マイクが裏を突いた場面も野澤が身を挺している。

鳥栖の攻めに対しすこし重心の下がった湘南にとって、いかにゴールを奪うかが次なるテーマだった。そこで反町康治監督が送り出したのがアジエルである。古傷の痛みから戦列を離れていた背番号10の名がコールされるや、スタジアムのボルテージは一気に上がった。期待という震えにも似たその肌感覚は、投入直後に繰り出した田原へのスルーパスによって実感に変わり、そしてロスタイム、湘南サポーターを現実の歓喜へと導く。

ロスタイムが掲示されてわずか1分のことだった。村松大輔から寺川能人、そしてアジエルに縦へ縦へとらしく繋がれる。前を向いたアジエルはすかさずペナルティエリアの左前に構える田原の足下につけた。「ほんとうに気持ちを込めました」体を張り続け、最後まで足を止めずに献身した田原の、おそらくはこの日のファーストシュートは、GKの手をも弾き、ついにゴールへと辿り着くのだった。その後、湘南は山口貴弘の投入とともに鳥栖の最後の猛追も凌ぎ、後半49分、勝利の長い笛を聴いた。

土壇場で敗れた鳥栖の岸野監督は、しかし「負けたが、鳥栖は強い。彼らのサッカーに対する真面目な、謙虚な姿勢が内容に繋がっている」と選手たちを讃えた。そしてあらためて前を向く。「次の甲府戦(10/25@佐賀)にサガン鳥栖の力をしっかり出し、ベストのゲームをする。勝つことだけです」

一方、湘南の3試合連続となる無失点ゲームと試合を決する勝負強さに、隙のない闘いをもって勝点を積み重ねた開幕のころを見る。指揮官のもと、スタッフとともにできうる準備をすべて行ない、勝利の可能性を最大限高めたうえで試合に臨む。いざ試合では個々が責任をまっとうした先で勝利を掴む。変わらぬチームの姿勢の一端は、相手の島田の言葉にも表れている。「アジエルがいないことで絞れず、逆につかまえづらかった。またセットプレーの壁や中のマークなど細かい部分まで徹底されていると感じた」。言葉どおり、そうして湘南は今季の地位を築いてきたのである。

「つぎも同様に自分たちのサッカーをやることにポイントを置き、勝点3を取ることに全力を注ぐ」試合後、反町監督は語った。得点王を争うような絶対的なエースは湘南にはいない。だが無失点を演じ、89分のドラマを仕立てるだけの役者は揃っている。皆が皆、脇役であり、また主役でもあるのだ。

以上


2009.10.22 Reported by 隈元大吾
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