9月14日（日）、神奈川県川崎市の多摩川で、「多摩川“エコ”ラシコ」が開催されました。これは多摩川への日頃の感謝と、週末に控えたFC東京とのＪ1リーグ戦 第25節「多摩川クラシコ」での勝利を祈願して川崎フロンターレ選手会が主催したもので、NPO法人多摩川エコミュージアム共催のもと多摩川の清掃活動が行われました。
川崎フロンターレ選手会ではこれまでも、Jリーガーズウィーク（Jリーグ選手の社会貢献活動）の一環として、ホームゲームの会場である等々力緑地の園内清掃活動を行ってきました。そして今年は、多摩川が舞台。「私たちは日頃から多摩川の恩恵を受けています。川沿いを走ったり、風景には気持ちが安らぎます」（川崎フロンターレ サッカー事業部マーケティンググループ課長 天野春果氏）その多摩川を気持ちよく清掃し、選手とファン・サポーターが心を一つにして、決戦に臨もうという主旨です。
当日は気持ちの良い秋日和。試合翌日にも関わらずチームからは12名の選手が参加し、青空の下、600名のファン・サポーターたちと一緒になって、多摩川の清掃活動に汗を流しました。
自然の中での活動とあって、開会式では怪我をしないよう事故が起こらないようにと指導が行われ、選手たちもライフジャケットを着込むなど、万全の体制で臨みました。着替える段階では照れ半分だった選手も、いざ川へ入ると清掃活動に真剣そのもの。伊藤宏樹選手を始め鄭大世選手など、腰まで水につかりながら、投棄されたゴミをひとつひとつ拾い上げていました。
「普段からフロンターレを応援しています。昨年も参加したかったのですが抽選にもれてしまって。今年は参加できてよかったです。子どもたちも楽しみにしていました」（参加者）
ジュニーニョ選手や山岸智選手、川島永嗣選手、ヴィトール ジュニオール選手…、憧れの選手たちが目の前にいるだけでも子どもたちは思わず感激し、一緒に多摩川の清掃活動をしている姿に心も奪われたようです。「いつもテレビの中やピッチの上にいる選手が、すぐそこにいるからビックリです。すごく重いゴミとかでも平気で持っているから、さすがスゴイ！ と思いました」（参加した小学生）
「昨年に続いて身近な地域への社会貢献を行ないたいと選手会で考え、今回は多摩川の清掃活動を行いました。ファン・サポーターと一緒に行ったのですが、このような交流にこそ価値があると思っています。参加者の皆さんにも、これを通じて身近なエコ活動から取組んでいただければうれしいです。エコ活動というのは普段からの心がけのことだと僕は思っていて、自分ではエアコンの温度設定など体調管理の一環として行っています。多摩川は、普段僕たちも川辺を走ったりしてお世話になっていますが、こんなにゴミがあるということに初めて気づきました。川の中は気持ち良かったです（笑）！ 思ったより流れが速かったですね」（川崎フロンターレ選手会会長 DF 伊藤宏樹選手）
「大型ゴミまで、今日はたくさんのゴミを拾うことが出来ました。川崎フロンターレの選手の皆さんやファン・サポーターの方に参加していただいて、多摩川エコミュージアムとしてもとてもうれしいです。選手の皆さんは私の子どもたちと同年代で、息子のようでかわいいです。これからも応援しています」（NPO法人 多摩川エコミュージアム 理事・事務局長、とどろき水辺の楽校 代表幹事 鈴木眞智子氏）
「これは“イベント”ではありません」そう念を押すのは、川崎フロンターレ天野氏。地域への社会貢献活動として、あくまでも選手会が主体となり、選手たちの呼びかけから行われるこの活動は、選手会と多摩川エコミュージアムが話し合いながら、毎回開催されています。「クラブとしては広報活動や現場での指揮進行などの形で、今後もサポートしていきたいと思っています」
清掃活動後には、多摩川上流の奥多摩で獲れたヤマメの塩焼きの試食会が行われ、自然の恵みに舌鼓を打ちました。
川崎フロンターレはこれからも、地域貢献活動に積極的に取組んでまいります。
