2016シーズンJリーグクラブライセンス交付について、下記の通り決定しましたのでお知らせいたします。
Jリーグは、JFAから日本におけるクラブライセンス制度の制定および運用の委任を受けており、日本におけるライセンス交付機関(ライセンサー)としてJリーグクラブライセンス制度を運営し、Jクラブに対してJリーグクラブライセンスを交付します。なお、Jリーグクラブライセンスの交付判定については第三者機関であるクラブライセンス交付第一審機関(FIB)が行っておりますが、FIBの独立性を担保するため、FIB構成員はJリーグ理事・監事、日本サッカー協会(JFA)理事・監事・評議員、ならびにJリーグまたはJFAの専門委員との兼務が認められておりません。
判定結果および判定に関する詳細は下記の通りとなります。
1.判定結果
(クラブ数)
J1クラブライセンス | J2クラブライセンス | 合計 |
37 | 7 | 44 |
札幌、仙台、山形、鹿島、栃木、浦和、大宮、千葉、柏、FC東京、東京V、川崎F、横浜FM、横浜FC、湘南、甲府、松本、新潟、富山、金沢、清水、磐田、名古屋、岐阜、京都、G大阪、C大阪、神戸、岡山、広島、徳島、愛媛、福岡、鳥栖、長崎、熊本、大分 | 水戸、群馬、町田、長野、山口、讃岐、北九州 |
※J3クラブライセンスは、Jリーグ独自にJ3クラブとして最低限必要とされる条件を示したものであり、J1・J2のクラブライセンス制度とは異なるものである。なお、J3クラブライセンスの交付判定は、Jリーグ理事会の決議事項となっている。
2.ホームスタジアムのトイレの数および屋根のカバー率に関するB等級基準の充足状況
(クラブ数)
J1クラブライセンス | J2クラブライセンス | 合計 | |
B等級基準充足 | 9 | 2 | 11 |
B等級基準未充足(制裁免除) | 10 | 2 | 12 |
B等級基準未充足(制裁対象) | 18 | 3 | 21 |
合計 | 37 | 7 | 44 |
3.判定に付帯する経営上の是正通達
(クラブ数)
J1クラブライセンス | J2クラブライセンス | 合計 | |
是正通達 | 1 [鳥栖] | 0 | 1 |
対象外 | 36 | 7 | 43 |
合計 | 37 | 7 | 44 |
≪参考≫
■Jリーグクラブライセンスの種類
Jリーグクラブライセンスには下記2種類があり、各クラブライセンス基準のうち「A等級」に指定されている基準を全て充足すれば、いずれかのJリーグクラブライセンスが交付される。
種類 | 内容 |
J1クラブライセンス | 順位等の要件を満たしていれば、2016シーズンはJ1・J2に残留または昇格することができる |
J2クラブライセンス | 順位等の要件を満たしていれば、2016シーズンはJ2に残留または昇格することができる (J1に昇格することはできず、J1昇格プレーオフの出場資格もない) |
■ホームスタジアムのトイレの数および屋根のカバー率に関するB等級基準未充足
各ライセンス基準のうち「B等級」に指定されている基準については、それを充足していなくてもJリーグクラブライセンスは交付される。
ただし、Jリーグクラブライセンス交付規則第7条および第15条に基づき、「B等級」の基準をひとつでも充足していないクラブには、Jリーグクラブライセンス交付と同時に制裁が科され得る。
項目 | 内容 |
B等級基準未充足(制裁対象) | B等級基準(特にホームスタジアムのトイレの数・屋根のカバー率)を充足していないクラブに対して、制裁が科され得る。 |
制裁対象となっているホームスタジアムと対象クラブ、制裁内容は以下の通り。
未充足項目 | 対象スタジアムとクラブ | 制裁内容 |
トイレの数(対象:1クラブ) | ・ヤンマースタジアム長居【C大阪】 | ・対象スタジアム名を公表する ・クラブはトイレの洋式化の計画または構想を2015年12月31日までに提出する |
屋根のカバー率(対象:13クラブ) | ・栃木県グリーンスタジアム【栃木】 ・正田醤油スタジアム群馬【群馬】 ・NACK5スタジアム大宮【大宮】 ・日立柏サッカー場【柏】 ・町田市立陸上競技場【町田】 ・ニッパツ三ツ沢球技場【横浜FC】 ・Shonan BMWスタジアム平塚【湘南】 ・山梨中銀スタジアム【甲府】 ・松本平広域公園総合球技場(アルウィン)【松本】 ・富山県総合運動公園陸上競技場【富山】 ・ヤマハスタジアム【磐田】 ・鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアム【徳島】 ・ニンジニアスタジアム【愛媛】 |
・対象スタジアム名を公表する ・AFC主催大会のホームゲームが開催できない可能性があることを通知する ・クラブは屋根のカバー率不足への対応策または構想を2015年12月31日まで提出する |
トイレの数と屋根のカバー率(対象:7クラブ) | ・NDソフトスタジアム山形【山形】 ・石川県西部緑地公園陸上競技場【金沢】 ・IAIスタジアム日本平【清水】 ・パロマ瑞穂スタジアム【名古屋】 ・シティライトスタジアム【岡山】 ・エディオンスタジアム広島【広島】 ・Pikaraスタジアム【讃岐】 |
・対象スタジアム名を公表する ・AFC主催大会のホームゲームが開催できない可能性があることを通知する ・クラブはスタジアム環境に関する抜本的な施設改善計画に向けた活動計画を2015年12月31日までに提出する ・2016年の審査時に活動報告および翌年のクラブライセンス審査時までの活動計画を提出 ・活動報告および活動計画に関連し、クラブライセンス事務局が個別文書を発信する可能性がある |
■判定に付帯する経営上の是正通達
Jリーグクラブライセンス交付判定に付帯して、クラブ経営上是正すべき点があるとFIBが判断したクラブに対し、是正措置を通達する。
項目 | 概要 |
是正通達 | ①2015年度損益見通しをJリーグに定期的に報告すること ②2016年度予算編成時にJリーグに事前に説明すること |
■Jリーグクラブライセンス審査概要
2015年日程 | 内容 |
12月31日 ~3月31日 |
クラブが2014年度決算着地見込および2015年度予算を提出 (決算日まで) ※クラブの決算月は12月、1月、3月のいずれかのため、クラブにより期限が異なる |
1月31日 | クラブに対し、2016シーズンのライセンス申請書式等配布 |
3月31日 ~6月30日 |
クラブが2014年度の決算書・税務申告書など財務関係書類を提出(クラブ決算日より90日以内に提出。クラブごとに決算日が異なる) |
6月30日 | Jリーグクラブライセンス申請書類すべての提出期限 |
3月4日 ~8月20日 |
クラブライセンス事務局によるヒアリング調査を実施、指摘事項等の洗い出しを行う ※財務状況に課題があると判断したクラブに対してヒアリングを行っており、今期は24クラブに実施 |
8月1日~31日 | 一部のクラブに対し、クラブライセンス交付第一審機関(FIB)が直接ヒアリング調査を実施 |
9月 3日~18日 | FIBによる判定会議FIB10名のうち9名が3班に分かれて判定 ・FIB第1班:15クラブの審査 ・FIB第2班:15クラブの審査 ・FIB第3班:14クラブの審査 |
9月24日 | FIB総議長1名が加わり、FIB10名全員で判定を最終確認、決定 Jリーグクラブライセンス申請全クラブに判定結果を内示 |
9月29日 | FIBによるJリーグクラブライセンス判定の決定内容を発表 |
※FIBとJリーグクラブライセンス事務局は定期的に会議を実施し、クラブからの申請書類の内容の精査、ヒアリング結果の共有、指摘事項の洗い出しを行い、9月のFIBによる判定期間を迎えた。