８月３日～８月７日にかけて、横浜Ｆ・マリノスジュニアユース新横浜Ｕ－１４所属選手２０名を対象にＪリーグ版よのなか科を実施致しました。
今回のプログラムの進行役は横浜Ｆ・マリノスプライマリー追浜Ｕ－１０担当の戸塚 朗仁さん。
すでに７月に横浜Ｆ・マリノスジュニアユース追浜のよのなか科授業を終えており、今回が２回目のファシリテーターとなりました。全５回のプログラムでクラブの経営・Ｊリーグの理念・サッカーをとりまく職業・それぞれの職業に必要な「意志」「役割」「能力」・選手自身の５年後のキャリアイメージプランについて授業を行いました。
第１回目の「Ｊクラブをとりまく”お金”から仕組みを考える」では、日産スタジアム内を撮影した映像を流し、その中でどんな”お金”の収入と支出があるかを考えてもらいました。今回授業を受けた選手達は真面目な選手が多く、話を聞くときの態度も真剣そのものなのですが、意見があるかどうかを聞くと遠慮してしまう選手が多かったので、アイスブレイクでは「ユーロ２０１６（ＵＥＦＡ ＥＵＲＯ２０１６）に参加した国を３０秒間に何個書けるかチャレンジしてみよう。周りにいる人たちとも相談はＯＫ！！」と言って選手間で積極的に意見を出すことが出来る環境づくりからスタートしました。その甲斐あって最初は緊張していた選手達も授業を進めていく中で積極的に発言するようになりました。そして授業の最後には前回に引き続き横浜マリノス（株）事業統括本部長である永島誠さんに来て頂き、横浜Ｆ・マリノスのマーケティング活動・ホームゲームでの集客についての話をして頂きました。
第２回目の「Ｊリーグがめざすものを考える」では、ディスカッションを通じて選手達がＪリーグの理念・そして横浜Ｆ・マリノスの事を考えるいい機会となりました。「そう思う」「そう思わない」での挙手の場面では最初周りの選手をみて手を挙げる選手が多かったのですが、授業の最後には自分の考えをしっかりとまとめることができ、自分自身の意見で挙手する事が出来るようになりました。
第３回・第４回は”サッカーに関わる職業”についての内容でした。サッカーに関わる色々な職業を知る機会となり、選手達はプロサッカー選手以外に興味のある職業について真剣に考えていました。そして第４回目授業では、「意志」「役割」「能力」を考えるというテーマの中で２名の方がゲストティーチャーに来てくれました。社内ゲストは横浜マリノス㈱事業統括本部でホームゲーム運営を担当する水上大輔さん。水上さんは昨年度までスクールコーチをしていたので、グラウンド内・グラウンド外での仕事の違いについても丁寧に話してくれました。ホームゲームを運営するにあたってはまず「安全」を心がけ、常にお客様の目線で仕事をしているとの事です。選手達は一生けんめい話を聞いていました。そして社外ゲストはフリーアナウンサーの中願寺香織さん。中願寺さんはF・マリノスのホームゲームでピッチリポーターも務めており、リポートをする際には試合だけでなく監督の様子・ベンチにいる選手やウォーミングアップの様子など、周りの状況の変化に素早く対応できる力が必要だと話してくれました。これらはサッカー選手にとっても必要な力なので選手達は今後に活かしていってくれると思います。それぞれからのお話で選手達は職業に対する取り組む姿勢・意識・考え方を深めることができたと思います。
そして第５回目授業の「自分のキャリアイメージプランを考える」ではＴＯＰチームＭＦの遠藤渓太選手がゲストとして来てくれました。遠藤選手もよのなか科授業経験者であり、普段から取り組んでいる事、そして自身が１４歳の時に思っていた事を話してくれました。その中で特に毎日コツコツしっかりと継続して努力する事が大切だという言葉が印象的でした。プロ選手になる事がゴールではなく、プロ選手に「なって」からが本当の勝負だという事は選手達の心に深く刻み込まれたと思います。遠藤選手からは本当に貴重なお話を聞くことが出来ました。
今回授業を重ねる中で、Ｊリーグについて学び、サッカーに関わる様々な職業を知り、自分の将来を考える意識が高まりました。今回の授業を機に、サッカーはもちろん「世界で活躍する人材育成」の手助けに少しでもなれたのであればうれしいです。今後の選手達の更なる活躍に期待しています。
写真提供/横浜Ｆ・マリノス
