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【広島:森保一新監督就任会見】森保一監督コメント(11.12.08)

本日、広島市内で2012シーズンよりサンフレッチェ広島の指揮をとることになった、森保一氏が就任会見を行いました。会見でのコメントは以下の通りです。

●本谷祐一代表取締役社長
「ペトロヴィッチ監督の契約満了に伴い、新監督の選定に着手しておりました。そのポイントとしては、以下の3点です。
まず、当クラブの理念である「育成型クラブ」への理解。次に、ここまで創り上げた攻撃的サッカーの継承と進化。そして、来季はクラブ創設20周年ということもあり、サンフレッチェというクラブで選手として活躍した生え抜き、あるいは広島に縁の深い方を監督に登用し、そういう方と共にリスタートを図りたいという想いもありました。これらのポイントを考え合わせた結果、森保一さんに新監督就任のオファーを出すに至ったわけです。広島にとっては4人目の日本人監督(シーズン当初からという意味では2人目)となります」

●織田秀和強化部長
「森保さんを監督に迎えることができ、本当に嬉しく思います。今日から、新しいシーズンのスタート。新しいプロジェクトの始まりということで、わくわくしています」

●森保一新監督
「この度、サンフレッチェの監督に就任しました森保一です。自分の持てる力の全てを発揮し、いいチーム創りのために全力を尽くします」

【代表質問】
Q:今のお気持ちは?
「ピッチでは緊張しないタチなんですが、この会見の場ではすごく緊張しています。ただ、まだグラウンドには立っていないし、(監督になった)実感はない。ただ、サンフレッチェ広島という歴史的なクラブを率いるということで、責任の重さを感じています。
1987年、私は長崎から広島にやってきました。そこから人として、サッカー選手として、あるいは指導者として、育てていただいた広島というクラブから監督という仕事を頂いた。とにかくクラブ、そして広島(という街)から受けた御恩を、お返したい。そういう想いで、一杯です」

Q:ペトロヴィッチ監督の長い在任の後を受け継ぐことになります。
「そこは、自分にとっても考えた部分です。ペトロヴィッチ監督は、尊敬している監督です。全国的な注目を集めるような攻撃的サッカーを表現した偉大な監督の後を、私が引き継いでいいのか。正直、悩みました。ただ、クラブへの愛着は大きいし、選手として、あるいはコーチとしてやってきたことを監督として発揮し、チームやクラブのために尽くしたい。そして少しでもチームを上に押し上げるための力になれれば、ということで(オファーを受ける)決断をしました」

Q:今のサッカーを引き継ぎ、少しでも成長させるということか?
「コーチとしてペトロヴィッチ監督と一緒に仕事をしていた時、強く感じていたのは、このサッカーが素晴らしいということ。自分が監督になることがあれば、この攻撃的なサッカーをできれば継承したいと思っていました。攻撃的なサッカーが広島のスタイルとして認知されている中、ペトロヴィッチ監督が創りあげたパスサッカーを広島の哲学とするべく、頑張っていきたい」

Q:今季まで新潟のコーチとして2年間働いてこられて、若い選手たちの育成にも力を注いでこられました。その経験が、これからにどう活きるのか?
「新潟に2年、コーチとして務めてきました。ただ、その時だけの経験ではなく、選手の時はマツダ・サンフレッチェ・京都・仙台でプレーしましたし、コーチとしてはサンフレッチェだけでなく、U-18〜U-20代表のコーチ、トレセンや普及・育成・指導者養成など、様々な経験をしてきました。経験のある選手にはさらに成長してもらうために働きかける、育成の部分では若い選手のポテンシャルを少しでも引き出していく。それがクラブの財産としてプラスになっていけばいい」

Q:今季の失点の多さは気になっていますか?
「欠点だけに目を向けるよりも、戦うスタイルの上で何が大切かを見てやっていきたい。攻撃的な部分が広島にはあっているし、選手個々を見てもそう。ストロングポイントとウイークポイントを見ないといけないが、1点取られれば2点とる、2点取られれば3点とればいい。そう考えて、結果として相手を上回ることが大切だと思います。
もちろん、あまりに失点が多いと流れに乗っていけなくなる。少なくとも相手にプレゼントするような失点は、少しでも少なくしていきたい。現役時代は守備的なポジションを務めてきたわけだし、今までの攻撃的なサッカーに加え、思い描いている守備の部分を付け加えることができれば」

Q:具体的な目標は?
「2年連続で7位という成績を達成しているし、尊敬しているペトロヴィッチ監督に少しでも近づけるように。ただ、大切なのは1戦1戦、しっかりと戦うこと。1日1日のトレーニングをやりきること。1つ1つのプレーにこだわりを持つこと。勝負の部分・クオリティの部分にこだわる。その積み重ねで結果につなげたい。具体的な数字は、状況を見て、選手の顔を見て、いろんなことが確立された後に考えたい」

Q:サポーターに向けて、メッセージを。
「私、森保一は、サンフレッチェの監督として、選手一人一人を向上させ、チームを少しでも早く成長させて、サンフレッチェを愛する全てのみなさんの想いを背負いながら、日々を戦うことを考えて、やっていきます。サンフレッチェを支える全ての力を結集して、共に闘っていって頂ければ。全力を尽くして頑張ります」

【質疑応答】
Q:決断までに少し悩んだということですが、その間に相談した方は?
「私を育てていただいたクラブの監督にならないかという幸せな言葉をいただき、やるかやらないかという部分では、最初から(オファーを受けようと)思っていました。ただ、前任者のペトロヴィッチさんは本当に尊敬している方。サッカーのクオリティだけでなく、監督と選手の間に強い絆があることも含め、コーチとして働きながら『本当に素晴らしい方だ』と思っていた。そういう方の後任として自分がやっていいのか、そこを考えた。その想いは今もあるが、グラウンドに立ってから自分の意志を選手たちに伝えることで、そこは解消できると思っています。ただ、監督の就任への決断については即決でしたね」

Q:オファーが届いた後、ペトロヴィッチさんと言葉を交わしたことは?
「実は正式にお返事する前に、ペトロヴィッチさんと広島でお会いしたんです。そこで正直に監督としてのオファーを頂いたことを報告し、そしてそのオファーを受けたいという意志も話しました。自分の中では、ペトロヴィッチさんにこの話をして、その上で結論を出さないと、自分の中で整理できない感覚だったから。その時、ペトロヴィッチさんは私の話を聞いた後、『このオファーについては、突然決まったことではないはずだ。今まで(君が)やってきたことの積み重ねに対しての結果なんだ。自信を持ってやればいい』と言ってくれました」

Q:監督として求めていくものは?
「もちろん、ペトロヴィッチさんの攻撃サッカーを継承したいと思っているけれど、真似したくても全てをコピーすることはできません。広島というクラブのスタイルとして存在する「攻撃的サッカー」の中で、もっとボールに向かうプレーを求めたい。守りでもアグレッシブにボールを奪いにいく厳しい守備を選手に求めて、やっていきたい」

Q:監督としての理想に近い方は?
「多くの監督の下で働いてきたし、それぞれの監督のいいところを吸収して消化して、それを選手に伝えていきたい」

Q:座右の銘は?
「これといってないが、自分は挑戦・チャレンジということを思い描いて、向上心につなげていきました。選手たちにも殻に閉じこもることなく、チャレンジしていってほしい。こういうポストについて『チャレンジ』という言葉は使っていけないのかもしれないが、自分は監督経験のない中でやっていくわけで、まずはチャレンジすること。その中で、選手やチームを向上させること、サンフレッチェを愛する人たち全ての想いを背負って戦うことができれば、チャレンジがチャレンジで終わらずに、必ずいい結果につながっていくと思います」

Q:ペトロヴィッチ監督のサッカーで、継承すべきところの他、修正すべきところがあれば教えてください。
「修正というよりも、攻撃的なサッカーに自分が今まで培ってきた守備の要素を取り入れたいとは思う。ただ細かい部分については、チームが始動した後、自分の目で見極めてやっていきたい」

Q:広島といえば3−6−1が代名詞になっているが、システムについては?
「システムありきのサッカーにはならないようにしたい。ただ、今の段階では、これまでの広島がやってきたシステムをベースにスタートしていく。そこで練習がスタートし、練習試合等もやっていく中で、変えた方が良ければ変えていく。選手が力を発揮しやすいように考えたい」

Q:ほぼ同世代であるカープの野村謙二郎監督は、意識していますか?
「対抗する気持ちはないです。ただ謙二郎さんとは自宅も近いですし、サンフレッチェとカープで仲良く広島の街を活性化できればいい」

Q:選手として活躍した広島で監督としてもスタートする。それは、夢見ていたことですか?
「そうですね。サンフレッチェの監督になることは、夢見ていました。ただそれがいつの段階になればできるのか、それは想像もしていなかった。今回、2年間新潟で仕事をさせていただいたんですが、いずれは自分も監督になって力をつけて、そこで広島からオファーを頂けるようになれば、とは自分の中で思っていました。だけど、このタイミングで監督に就任することは、正直、想像はしていなかった。将来的な自分の夢でした」

以上
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