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第17節 6.1(土) 15:00KO 国立競技場 鹿島vs横浜FM 国立競技場に10,000名様無料ご招待
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サッカーのポジション解説

サッカーは1チーム11人で行われるスポーツです。広大なピッチで攻撃と守備を効率的に行うためには、それぞれに役割分担が必要となります。ここでは、ポジションの名称と役割について説明します。

  1. ・ポジション一覧
  2. ・ゴールキーパー(GK)
  3. ・ディフェンダー(DF)
    1. - センターバック
    2. - サイドバック
  4. ・ミッドフィルダー(MF)
    1. - 守備的ミッドフィルダー(センターハーフ)
    2. - 攻撃的ミッドフィルダー(サイドハーフ/インサイドハーフ/シャドー/ウイングバック/トップ下)
  5. ・フォワード(FW)
    1. - センターフォワード
    2. - ウイング
    3. - セカンドトップ

ポジション一覧

サッカーには大きく分けて、以下の4つのポジションがあります。
・ゴールキーパー(GK)
・ディフェンダー(DF)
・ミッドフィルダー(MF)
・フォワード(FW)
フォーメーションによって、役割などが変わってきますが、ここでは代表的な「4−4−2」と「4−3−3」のフォーメーションで
それぞれのポジションの役割を説明していきます。

【フォーメーション:4-4-2】

「4-4-2」とはディフェンダーが4人、ミッドフィルダーが4人、フォワードが2人で構成されるフォーメーションです。

フォーメーション:4-4-2

まずGK(①)は自陣のゴールの前に立ち、相手のシュートを防ぐポジションです。足を使うスポーツであるサッカーにおいて、唯一手が使えるポジションでもあります。
DF(②③④⑤)は自陣のゴールに近い位置に構え、相手の攻撃を封じる役割を担います。
MF(⑥⑦⑧⑨)は主にピッチ中央のライン付近にポジションを取り、攻撃と守備をつなぐ役割を担います。
FW(⑩⑪)は相手ゴール近くでプレーし、得点やアシストなど決定的な役割が求められるポジションです。

またポジションはGKを除き、中央とサイドの位置でさらに細分化されます。
DFであれば、中央でプレーする選手を「センターバック」(③④)、サイドでプレーする選手は「サイドバック」(②⑤)と言います。
MFは中央でプレーする選手を「センターハーフ」(⑥⑦)と呼び(「ボランチ」と呼ばれることもあります)、サイドでプレーする選手は「サイドハーフ」(⑧⑨)と呼ばれます。
FW(⑩⑪)は、図のように2人が並ぶ場合は「ツートップ」と呼ばれることが一般的です。

【フォーメーション:4−3−3】

「4-3-3」とはディフェンダーが4人、ミッドフィルダーが3人、フォワードが3人で構成されるフォーメーションです。

フォーメーション:4−3−3

「4−4−2」と異なるのはMFとFWの人数と配置です。MF(⑥⑦⑧)は3人が逆三角形の形を作り、前列の2人は「インサイドハーフ」、後方の1人は「センターハーフ」「アンカー」などと呼ばれるのが一般的です。
FWの3人は中央に1人(⑪)が配置され、2人は両サイドに広く開いて配置(⑨⑩)されます。中央の1人は「センターフォワード」、サイドに配置された選手は「ウイング」と呼ばれるのが一般的です。
ではここから、各ポジションに求められる役割を詳しく解説していきます。

ゴールキーパー(GK)

GKというポジションはひとつしかなく、一番の役割は点を入れさせないことです。そのため、唯一手を使うことが許されるポジションです。基本的には自陣ゴールエリアに立ち、相手のシュートを防いだり、クロスボールやハイボールをキャッチすることが主な仕事となります。こうした役割をこなすため、手足が長く、背の高い選手が務めることが多いポジションです。
ただし近年では、GKの役割が増えており、自陣からボールをつないで攻撃を構築する「ビルドアップ(※)能力」はもちろん、味方とのパス交換にも参加するなど、GKでもキックやトラップといったフィールドプレーヤーと同じような技術も必要となっています。
またチームで最も後方にいる選手であるため、ピッチ全体を見渡すことができる立場でもあります。そのため、味方に指示を出す「コーチング能力」もGKには必要とされています。

日本代表経験のあるゴールキーパー(GK)

*GKとして日本代表通算試合出場数の多い現役Jリーガー

ディフェンダー(DF)

DFはその名の通り、主にディフェンスを担当するポジションです。相手にゴールを与えないために、時に身体を張ってシュートをブロックしたり、クロスボールをヘディングで跳ね返したり、ドリブルで仕掛けてくる相手を止めたりすることが、主な役割となります。
DFはさらに、「センターバック」と「サイドバック」のふたつのポジションに分けることができます。

センターバック

センターバックは中央のエリアに立ち、相手のFWを封じ込める役割を担います。得点の多くは中央から生まれることが多いため、ここをいかに守れるかが、サッカーでは重要となります。そのためこのエリアでは、地上戦・空中戦ともに激しいプレーが生まれます。したがってセンターバックは、背が高く、身体の強さを備えた選手が務めること多いです。背後のスペースをカバーするためのスピードも欠かせない要素です。
またGKと同じくビルドアップ(※)もこなすことが求められており、正確なキックや落ち着いたボールコントロールも必要となります。 フォーメーション図(1)の③と④ フォーメーション図(2)の③と④

サイドバック

サイドバックは、サイドのエリアに立ち、相手のウイングやサイドハーフを止める役割を担います。また守備だけではなく、攻撃の際には相手陣内まで駆け上がり、クロスボールからチャンスを作ることも仕事のひとつとなります。試合中は何度もその動きを繰り返すため、スピードとスタミナの両方が求められるポジションとなります。
また、センターバックと同様に、ビルドアップ(※)にも関与しなければならず、攻撃参加した際には正確なクロスも求められてきます。最近では戦術が進化したことによって、サイドだけでなく、状況に応じて中央の位置でもプレーすることが求められるため、最も難しく、重要なポジションと言われることもあります。 フォーメーション図(1)の②と⑤ フォーメーション図(2)の②と⑤

日本代表経験のあるディフェンダー

*DFとして日本代表通算試合出場数の多い現役Jリーガー

ミッドフィルダー(MF)

MFは主に自陣と敵陣の中間の位置でプレーし、攻撃と守備の両方の役割をこなすポジションです。攻撃ではFWにパスを送ってチャンスを生み出し、守備では相手のパスをカットしたり、こぼれ球を拾って再び攻撃につなげる役割などを担います。
ボールに触る機会が多いため、チームのスタイルが反映されやすいポジションでもあります。そのためチームによってMFの人数はそれぞれで、3~6人で構成されることが一般的です。
また、役割が多岐に渡るため、MFは「守備的MF」と「攻撃的MF」のふたつに分類され、フォーメーションによってはポジションの役割、名称も変わってきます。例えば守備的MFはセンターハーフではなくボランチと呼ばれることもあります。いくつかの代表的なフォーメーションをベースに見ていきましょう。

【フォーメーション:4−4−2】

フォーメーション:4−4−2

【フォーメーション:4−3−3】

フォーメーション:4−3−3

【フォーメーション:3−4−2−1】

フォーメーション:3−4−2−1

【フォーメーション:4−5−1】

フォーメーション:4−5−1

守備的ミッドフィルダー

守備的MFは相手の攻撃を封じつつ、後方から攻撃を組み立てる役割を担います。

センターハーフ

中盤の中央に位置するためセンターハーフとも呼ばれ、「ディフェンシブハーフ」「ボランチ」や「アンカー」と呼ばれることも多いです。 フォーメーション図(1)の⑥と⑦ フォーメーション図(2)の⑥
フォーメーション図(3)の⑤と⑥ フォーメーション図(4)の⑥と⑦

    

日本代表経験のある守備的ミッドフィルダー

*MFとして日本代表通算試合出場数の多い現役Jリーガー

攻撃的ミッドフィルダー

攻撃的MFはドリブルで仕掛けたり、クロスやスルーパスでチャンスを生み出す役割が求められます。またエリアの外からゴールを狙うミドルシュートも求められる能力のひとつとなります。
攻撃的MFのなかでも主にサイドのエリアでプレーする選手はサイドハーフと言い、よりFWに近い位置でプレーする選手は「トップ下」と呼ばれることが多いです。
攻撃的ミッドフィルダーと呼ばれるポジションをいくつか紹介します。

サイドハーフ

サイドハーフは、サイドのエリアでドリブルを仕掛けたり、サイドバックと連動しながら攻撃に厚みを生んでいきます。また中央のエリアでボールを受け、シュートチャンスに絡んでいくことも求められます。 フォーメーション図(1)の⑧と⑨ フォーメーション図(4)の⑧と⑨

インサイドハーフ

3人が逆三角形の形を作る中盤において、前方に位置する2人をインサイドハーフと言います。逆に後方の1人はアンカーと呼ばれることが一般的です。守備時にはアンカーの脇のスペースをカバーし、攻撃時にはビルドアップ(※)に関わりながら、高い位置に顔を出し、FWのサポートも行います。ボランチの役割をこなしながら、トップ下の仕事も求められる重要なポジションとなります。攻守に渡ってプレーに関わる機会が多いため、技術、スタミナ、戦術眼など様々な能力が必要となります。 フォーメーション図(2)の⑦と⑧

シャドー

センターフォワードのやや後ろに位置し、影からスペースに忍び込むような動きをすることから、シャドーと呼ばれています。セカンドトップとほぼ同じですが、トップ下にも近い役割を持ち、近年では1トップの下に2枚配置する1トップ+2シャドーという形が一般的となっています。
センターフォワードをサポートしながら、ラストパスを供給したり、スペースを創出する動きを見せたり、自ら背後のスペースを突いてフィニッシュに持ち込んだりと、出し手と受け手の両方の役割が求められます。
また守備では高い位置からのプレスを行い、3-4-2-1の布陣の場合は、大きく開いてサイドのスペースを埋める役割も担います。攻守両面でプレーに関わる機会が多いため、技術とスタミナの両方が必要なポジションとなります。 フォーメーション図(3)の⑨と⑩

ウイングバック

ウイングバックはその名の通り、ウイングとサイドバックの役割が求められるポジションとなります。3バックのシステムで中盤のサイドに位置するポジションで、守備時には最終ラインの位置にまで下がり、サイドバックのような役割を担います。攻撃時には高い位置にまで顔を出し、ウイングのようにドリブルで仕掛け、クロスを上げるプレーを行います。1人でフィールドの縦100メートル前後をカバーする必要があるため、豊富な運動量が求められるポジションです。 フォーメーション図(3)の⑦と⑧

トップ下

トップ下の役割は、ほとんどFWに近く、ゴール前の危険な位置でドリブルを仕掛けたり、スルーパスを出すことはもちろん、スペースでボールを受け、シュートを打つことも重要な仕事のひとつとなります。 フォーメーション図(4)の⑩

日本代表経験のある攻撃的ミッドフィルダー

*MFとして日本代表通算試合出場数の多い現役Jリーガー

フォワード(FW)

FWは相手のゴール近くでプレーする選手のことで、得点を奪うことが最も重要な役割となります。
チームのスタイルによって、人数が変わり、1~3人で構成されることが一般的です。その数によって「1トップ」「2トップ」「3トップ」と表記されます。
また、MFと同じようにフォーメーションによってポジションの役割、名称も変わってきます。いくつかの代表的なフォーメーションをベースに見ていきましょう。

【フォーメーション:4-4-2】

フォーメーション:4-4-2

【フォーメーション:4−3−3】

フォーメーション:4−3−3

【フォーメーション:4−4−1−1】

フォーメーション図:4−4−1−1

センターフォワード

FWのなかでも中央でプレーする選手をセンターフォワードと呼びます。味方からのパスを受け得点をすることはもちろん、前線で起点となり、味方のチャンスを生み出すポストプレーも求められる仕事の一つです。また、相手の背後のスペースを突く動きなども必要で、ゴールにつながるポジションを取り、決定的な仕事をこなすことが求められます。 フォーメーション図(1)の⑩と⑪ フォーメーション図(2)の⑪ フォーメーション図(5)の⑪

ウイング

サイドでプレーする選手はウイングと呼ばれます。サイドハーフよりも、さらに高い位置でプレーする攻撃的なポジションで、ドリブルで仕掛けたりクロスボールを供給したりすることはもちろん、中に切れ込んでシュートを放ったり、逆サイドからのクロスボールに合わせてゴールを狙ったりと、より得点に直結するプレーが求められてきます。 フォーメーション図(2)の⑨と⑩

セカンドトップ

セカンドトップはFWのポジションのひとつで、センターフォワードよりも少し下がった位置でプレーする選手になります。センターフォワードがポストプレーで落としたボールを受ける役割を担ったり、エリア内に切れ込んでフィニッシュワークをこなしたり、スペースに飛び出してゴールを奪う仕事をこなします。またドリブルやパスでチャンスメイクも担うなど、技術やスピード、俊敏性など様々な能力が必要となります。役割的にはトップ下にも似ていますが、より得点を奪う仕事が求められてきます。 フォーメーション図(5)の⑩

日本代表経験のあるフォワード

*FWとして日本代表通算試合出場数の多い現役Jリーガー

その他のポジション

最後にここまで出てこなかったポジションについて紹介します。代表的なものが「リベロ」と「スイーパー」です。どちらもサッカーの進化と共に、最近では見ることが少なくなったポジションです。反対に最近では「ユーティリティープレイヤー」という言葉を聞く機会が多くなりました。それぞれの役割などを見ていきましょう。

リベロ

リベロはイタリア語で「自由」という意味で、サッカーではセンターバックながらポジションに囚われず、攻撃にも参加する選手をリベロと言います。特定のマークを持たず、チャンスと見れば中盤に上がって司令塔の役割を担ったり、時に前線にまで攻め上がり、フィニッシュワークもこなします。元西ドイツ代表のフランツ・ベッケンバウアー選手や元イタリア代表のフランコ・バレージ選手がこのポジションを代表する選手です。ただしゾーンディフェンスが主流となった近年では、リベロというポジションはほとんど見られなくなっています。

スイーパー

スイーパーは「掃除機」や「掃除人」という意味を持つセンターバックのポジションのひとつ。前に出て相手の攻撃を止める「ストッパー」よりも、やや後方に位置し、主にこぼれ球の処理やカバーリングをこなす選手を指し、ポジションと言うよりも役割で分類されています。強さや激しさが必要なストッパーに対し、スイーパーは危機察知能力や背後のスペースをカバーするスピードが求められます。もっとも現代サッカーではセンターバックにも攻守に渡ってトータル的な能力が求められてきているため、「スイーパー」「ストッパー」という区分はされなくなっています。

ユーティリティープレーヤー

複数のポジションをこなすことができる選手を「ユーティリティープレーヤー」と言います。守備的な選手であれば、センターバックやボランチ、サイドバックにも対応し、攻撃的な選手であれば、FWやトップ下、あるいはサイドでもプレーできるような選手など。様々なポジションに対応できるため、試合中のシステム変更や怪我人の穴を埋めたりと、戦い方の選択肢を増やし、監督にとっては非常にありがたい選手となります。似た意味を持つ言葉で「ポリバレント」がありますが、こちらは「複数の役割をこなす」という意味で使われることが多いです。

まとめ

ここまでポジションについて説明してきましたが、実はサッカーの規則においては、ポジションはGKとその他フィールドプレーヤーの2つだけです。DF、MF、FWはいずれもフィールドプレーヤーで、ルール上は明確なポジションの決まりはありません。またGKだけは同じチームであっても、違う色のユニホームを着ることが規則として定められています。サッカーは11人対11人。ひとつの試合で22人が、同時に動きます。したがって、すべての選手に目を向けるのはとても難しいことです。でも、ポジションの役割を理解すれば、サッカーの見方は整理されてきます。GKは何をする選手で、DFはどういうプレーをするのか。MF、FWはどのような仕事をする選手なのか。それぞれのポジションの特性を知ることで、サッカー観戦がさらに楽しいものとなるはずです。

(※)「ビルドアップ」とは
英語で「作り上げる」「築き上げる」という意味を持ち、サッカーでは「攻撃を構築する」意味として用いられます。 DFや守備的MFが、自陣の後方から前方まで主にパスを活用してボールを運んでいくことが一般的なビルドアップの解釈となります。