試合の見どころ

　Ｊ２の上位対決が、5月6日のゴールデンウイークに国立競技場で開催される。
　2009年以来Ｊ１から遠ざかる千葉は、ここまで圧倒的な戦いを見せている。開幕6連勝とスタートダッシュに成功すると、7節の磐田戦には敗れたものの、そこから再び4連勝を達成。12節終了時点で10勝1分1敗と、2位に大きくリードを広げて首位に立っている。
　リーグ最多の26得点を記録する攻撃力が躍進の要因だ。カルリーニョス ジュニオと石川 大地の2トップは高い決定力を誇り、中盤にも横山 暁之ら多士済々のタレントが揃う。鈴木 大輔を軸とした守備の安定感も備わっており、3年目の小林 慶行監督の下でＪ１復帰への機は熟しているだろう。
　昨季のＪ３を制した大宮は、その勢いのままに復帰したＪ２の舞台でも力強い戦いを続けている。開幕4連勝と好スタートを切ると、その後も崩れることはなく、コンスタントに勝点を積み上げている。12節終了時点で千葉に8ポイント差をつけられているものの、昇格チームながら堂々と2位につけている。
　こちらの特徴は堅い守りにあるだろう。ここまで5つのクリーンシートを達成しており、1点差勝負をモノにする勝負強さも備わる。杉本 健勇らベテランと、市原 吏音ら若手が上手く融合し、攻守のバランスが整えられている印象だ。
　追いかける大宮とすれば勝点差を詰めるためにも、勝利が求められる一戦となる。逆に千葉は2位以下をさらに引き離すチャンスとなる。国立の大舞台で勝点3を手にするのは果たしてどちらのチームか。今季の昇格戦線の行方を占う注目の一戦となる。