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コラム

百年構想のある風景

2015/1/12 10:00

Will Be 見せたい未来

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日本サッカーの夢の実現。アジアカップ優勝(1992・2000・04)、U20準優勝(1999)、クラブワールドカップ3位(2007浦和)、アジアクラブチャンピオン(2007浦和)。いずれも、Jリーグが設立されて以来の何度でも思い出したい記憶だ。 ドイツサッカー連盟(DFB)のオフィスは、フランクフルト郊外のバルトスタジアムにほど近い。1階の吹き抜けロビーに立つと“百年の栄光”と“未来への鼓動”にいつも胸がときめく。 中央ショーケースの中に、古いトロフィーが大切に置かれている。1902年から44年までドイツ選手権の優勝トロフィーとして使われたものだ。胴部は木製で伝統の重みを感じさせる。側面には、優勝クラブのピンバッジが貼り付けられていた。どのピンバッジもアンティークな年代もの。第二次世界大戦後に長らく行方不明になっていたというエピソードをもつ。

戦後の1949-50シーズンからは、Jリーグでお馴染みのマイスターシャーレ(銀皿のトロフィー)が授与され、63年発足した全国リーグ:ブンデスリーガに引き継がれている。 壁際に目を向けると、文字の刻まれた興味深いパネルが張られていた。ワールドカップ、EURO、女子ワールドカップ、欧州クラブチャンピオンなど国際舞台での輝かしい戦績がすべて記録されている。 W杯優勝(1954・74・90)、同準優勝(1966・82・86・2002)、同3位(1934・70)、EURO優勝(1972・80・96)、同準優勝(1976・92)、女子W杯優勝(2003・07)、同準優勝(1995)、欧州チャンピオンズリーグ優勝(1974・75・76・83・97・2001)・・・。 驚いたのは、各大会のパネルの最後に、まだ全く文字の刻まれていない一枚がすでに用意されていたこと。みんなの夢である勝利が結実したときの“見せたい未来”が描かれる。

スタジアムの中にも、選手たちを鼓舞する夢にまつわる言葉が大きく刻まれている。ホームの選手がグラウンドとロッカールームを行き来する通路の壁面には、たとえば 「自分の夢が叶うと信じる者には、未来がある」(PSVアイントホーフェン)とか 「今日、君たちが大事な次の一章を刻むのだ」(ボルトン・ワンダラーズ)のように。 「必ずこうなる!」と思い、まだ何も記されていないパネルを見る。そこに描かれている沈黙に、いつも希望は称えられ、勇気が湧き出してくる。