クラブ史上初参戦中のAFCチャンピオンズリーグエリートでラウンド16まで進出した町田が、大会の開幕前からターゲットに定めてきた1つの目標は、東西の8強が集う準々決勝からの“サウジアラビア・ラウンド”。その目標にたどり着くための“最終関門”にあたるラウンド16はリーグステージでも対戦した江原(韓国)とのリターンマッチとなった。
まずはアウェイでの第1戦。町田は直近の公式戦である明治安田J1百年構想EASTグループ地域リーグラウンド第4節・千葉戦から4名のスタメンを変更して臨んだ。
大きな変化は、公式戦直近2試合をケガで欠場していた
望月 ヘンリー海輝がスタメンに復帰したことと、ダブルボランチの組み合わせが
前 寛之と
下田 北斗に替わったこと。また
前 寛之にとっては、公式戦今季初スタメンとなった。
ネタ ラヴィと
白崎 凌兵によるボランチコンビに触発された
前 寛之は「自分が出ても負けてはいないという気持ちを燃やし続けたい」と話し、今季初スタメンとなる試合に向けて、力強い決意を表明していた。
試合は開始から一進一退の攻防で推移。3-1で制した前回対戦は前半のうちに3得点を奪取し、試合を優位に進められたが、戦前の
昌子 源が「ラウンド16はまったく別物」と話していたような展開で時計の針が進んだ。
ホームの江原は流動性を伴ったポジションチェンジを駆使して相手陣へと前進。今季初めて右ウイングバックでプレーした
望月 ヘンリー海輝が同ポジションの勘を取り戻す前に江原は左サイドを軸にゴール前へと接近したが、ボックス内で体を張った町田の守備陣が失点を食い止めた。
難局をしのいだ町田の絶好機は44分。
下田 北斗のFKからゴール前でのルーズボールに反応した
中村 帆高が左足シュートに持ち込む。しかし、ここは相手の守護神・パク チョンヒョが体を張って阻止。試合は0-0のまま、後半へと折り返した。
アドバンテージを手にする結果でホームでの第2戦につなげたい町田は、慎重に試合を進めながら先制点のチャンスをうかがうと、59分には町田ベンチが選手交代を実行。2枚代えでアタッカー陣の個性を変えながら戦況打破を試みた。
前半同様に一進一退の攻防で推移した試合は0-0のまま最終盤に突入。町田は80分以降、たびたび相手に絶好機を作られた中で88分にはGK
谷 晃生がビッグセーブで失点を阻止し、最後まで勝利の可能性をつないだ。
後半アディショナルタイムの目安は3分。ホームの江原は前傾姿勢で最後まで攻め込んだが、町田がそれを粘り強い守備ではね返すと、試合は0-0のままタイムアップ。快勝だったリーグステージの顔合わせから一転、ノックアウトステージのラウンド16は「別世界」(
中村 帆高)を象徴するような試合展開となり、決着はホームでの第2戦に委ねられた。
[ 文:郡司 聡 ]