
鳥取と熊本、J3クラブ同士が対戦する1回戦。2回戦で待つJ1名古屋への挑戦権を懸けた戦いだ。
鳥取は明治安田J3で開幕から1分1敗。ホームで行われた第1節はFC大阪と1-1で引き分け、アウェイで行われた第2節は愛媛に0-4で敗れた。林 健太郎監督就任後の過去2年半は序盤で出遅れる戦いが続いており、スタートダッシュを期して臨んだが、またしても苦しい立ち上がりとなっている。
大敗を喫した愛媛戦は大量失点に加え、攻撃も少ないチャンスを生かせなかった。第1節で当初先発メンバーに入っていながら、試合開始前のウォーミングアップ中のアクシデントで出場を断念した星 景虎と、同試合の後半途中に負傷交代した三木 直土の2トップが第2節も欠場。明治安田J2・J3百年構想リーグでチーム最多5得点の三木 直土と、同2位の4得点を挙げた星 景虎の不在が響いた形になった。
熊本は、J3第1節はアウェイで相模原と、第2節はホームで栃木SCと対戦し、どちらもスコアレスドロー。両試合ともチャンスの数は少なかったものの、守備陣の踏ん張りやGK佐藤 史騎の好セーブなどでゴールは割らせず、最低限の勝点は積み上げた。
2試合ともシュートが少なかったことを受け、第2節終了後に片野坂 知宏監督は「特に前半、自分たちがビルドアップで動かして相手陣地に入っても、そこからのアイディアやクオリティー、関係性、そういったものがまったく整っていない印象。なかなか選手に伝えられていない、僕自身の責任」と語っている。リーグ戦につなげるためにも、まずは今季公式戦初得点を挙げて勢いに乗りたい。

片野坂知宏監督は攻撃の手詰まりを解消できるか(写真は2026/27J3第1節・相模原戦)
勝敗を分けるポイントの1つと考えられるのが、リーグ戦の日程を踏まえた選手のコンディショニングだ。15日にホームでの試合を終え、中3日で鳥取へ移動する熊本に対し、鳥取は16日にアウェイでの試合を終え、中2日で地元での試合。練習拠点がある米子市から、会場のAxisバードスタジアムがある鳥取市までバスで約2時間かかることも踏まえると、鳥取のほうが影響は大きいだろう。
また両クラブとも、この試合から3日後の22日に、ホームでの第3節を控えている。どちらも一定数はリーグ戦と異なるメンバーで臨むターンオーバーが予想され、出場機会を得た選手のパフォーマンスが結果に直結しそうだ。
鳥取はJ2・J3百年構想リーグの地域リーグラウンドで週2試合の7連戦があった際、試合ごとに先発メンバーを入れ替えるターンオーバーを実施。それまで結果が出ていなかったり、出場機会が少なかったりした選手が活躍したことでチーム状態が好転し、プレーオフラウンド第2戦までPK戦勝利を含む6連勝で同リーグを終えるという好循環が生まれた。

ターンオーバーが予想される1回戦。林健太郎監督もサブ組の奮起に期待しているはず(写真は2026/27J3第1節・FC大阪戦)
鳥取、熊本とも1回戦に勝利すれば8月26日の2回戦、さらに9月2日のJリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ1回戦も含めて週2試合ペースの日程が続くだけに、多くの選手が出場機会を得て、今後につなげることが重要になる。今季、リーグ戦で2試合の対戦を控える同カテゴリー対決、どちらも勝利は譲れない。
[ 文:石倉 利英 ]