
J2復帰への強い決意と準備をもって新シーズンに入った群馬だったが、明治安田J3ではまさかの連敗スタート。第1節・鹿児島戦(0●1)、第2節・相模原戦(1●4)ともに、悪くない試合の入りで五分の試合を展開しながら、一瞬の緩みで先制を許してしまう。相模原戦はミスに不運も重なり、大量失点を喫してしまった。
沖田 優監督は「夏休みのホーム初戦で子どもたちがいつもより多く来てくれている中で、自分の責任で勝てなかったことでファン・サポーターから選手が厳しく言われてしまった。自分が言われるのは良いですが、厳しく言われている選手たちの姿を子どもたちに見せてしまった。勝って激励される選手たちを見て、『群馬県にJリーグがあるんだ、また見に来よう』と喜んで帰ってもらうことを目指していたので、非常に厳しい結果になった」と肩を落としている。
そこにきて、今週は水曜日に天皇杯、土曜日にリーグ戦と連戦。シーズン最初の連戦に備える必要があるが、ここはポジティブに捉えたい。38人の選手が登録されている群馬には、出番を待ち望んでいるプレーヤーも多くいる。現状を打破するような期待感を抱かせる選手が登場するかもしれない。
現状のサブメンバーであれば、まず見てみたいのはやはり新加入組。野嶽 惇也はケガもあって出遅れてしまったが、中盤と最終ラインを幅広くこなす力がある。右CBやボランチでアクセントを加えてくれるだろう。若いGKグループにあって唯一のベテランである岡田 慎司も注目だ。奈良でも同僚だった神垣 陸は「すごく良い選手」と太鼓判を押す。

神垣陸が「すごく良い選手」と話すGK岡田慎司(写真は奈良在籍時の2026年J2・J3百年構想第8節・金沢戦ウォーミングアップ時)
既存組では、2試合続けてベンチ入りしながら出場時間の少ない田中 翔太もいる。群馬加入後はサイドで出場することが多くなっているが、鳥取ではセンターFWとして得点を重ねてきた。中島 大嘉、イクサン ファンディの陰に隠れてはいるが実力者だ。

実力者のFW田中翔太はアピールできるか(写真は2026年J2・J3百年構想プレーオフラウンド第1戦・岐阜戦)
そして百年構想リーグの期間で加入した、まだベールを脱いでいない外国籍選手もお披露目がほしいところ。欧州でのプレー経験が豊富なシルヴァン デランドは左利きのCBで、縦パスなどキックの球筋が美しい。攻撃の起点になりつつ、セットプレーの得点源としても期待できるだけにそろそろ実戦で見てみたい。18歳のサイドプレーヤー、ソン ミンソッやドリブラーの原田 高虎も気になる存在だ。いずれの選手がピッチに立つにしても、重苦しい空気を振り払う試合となることが期待される。
その群馬とユアテックスタジアムでぶつかるのが、宮城県代表の東北学院大。宮城県予選決勝では強豪・仙台大を破り、なんと1962年以来の64年ぶりという天皇杯出場を勝ち取った。現在の県代表制になってからは初の出場となるが、過去は七度の出場を果たしておりまさに古豪復活。Jクラブ相手にどのような戦いを見せるのか、注目したい。
[ 文:沖永 雄一郎 ]