ホーム連戦となる鳥栖は前節、清水と対戦。セットプレーから先行を許す展開だったが、35分に原川 力が同点ゴール。鳥栖にとってはこれが今季のチーム初得点。リーグ戦では昨季の明治安田J1第31節・松本戦の13分に挙げた得点以来、実に9試合ぶりのゴールとなった。その後も圧倒的に清水を攻め立て数多くのチャンスを生み出したが、逆転には至らず。初得点は奪ったものの、初勝利とはならなかった。原川は「勝てた試合だったし、チャンスは何度もあった。決め切るだけかなと思います」と振り返った。勝ち切れたはずの試合をモノにできなかっただけに、鳥栖にとっては悔しさの残る試合となってしまった。
一方のC大阪は好調だ。リーグ戦再開後は3勝1分1敗と着実に勝点を積み上げ、勝点13で3位タイにつけている。前節はホームに神戸を迎え、“阪神ダービー“を戦った。互いに整った守備を展開したこともあり、試合はきっ抗した展開のまま進む。結局、最後まで両チームの集中力は切れることなく、スコアレスドローに終わった。それでもロティーナ監督が「試合全体を見返すとチームの出来には満足しています。強敵相手にチームのパフォーマンスには満足しています」と振り返ったように、C大阪の強みをしっかりと発揮した中身の濃い内容だった。
今季初得点を奪ったものの、それ以外のチャンスをモノにできず、得点力に課題を抱えている鳥栖にとって、名古屋と並んでリーグ最少失点のC大阪は大きな壁になる。攻撃に重きを置き、守備の際にはアンバランスだった清水とは対照的に、C大阪は相手の良さを消し、強固な守備を構築することに長けたチーム。簡単にスペースを与えてくれるようなことはないだろう。先制点はどんな試合でもポイントにはなるが、鳥栖にとっては先行を許せば苦しい展開を強いられるのは必至。粘り強い守備を展開しながら少ないチャンスをモノにしたいところだ。
昨季、両者は三度対戦。リーグ戦では1勝1敗、そして天皇杯では鳥栖が勝利しており、トータルでは鳥栖が勝ち越している。昨季の対戦では攻撃陣の活躍が目立っており、特に豊田 陽平はC大阪から3得点を奪っている。チームがゴール欠乏症に陥っている最中、エースである背番号11にかかる期待は大きい。個人としてもJ1通算100ゴールまであと『2』に迫っているだけに、大記録達成でチームの勝利を呼び込みたいところだ。
前節、湘南が勝利したことでまだ勝利がないチームは鳥栖と清水だけになった。降格がないシーズンとはいえ、鳥栖も勝利を挙げて浮上を図りたい。一方のC大阪も首位・川崎Fとの勝点差は『3』と射程圏内で追いかけている状況。離されないためにも勝利が欲しい。3連戦の3戦目、思いを結実させるのはどちらになるのか。
[ 文:杉山 文宣 ]
