本文へ移動

今日の試合速報

アジアの頂点まで、あとひとつ! AFC CHAMPIONS LEAGUE 決勝第1戦 5.11(土)19:00KO 横浜FMvsアルアイン 横浜国際競技場 DAZNでLIVE配信!
アジアの頂点まで、あとひとつ! AFC CHAMPIONS LEAGUE 決勝第2戦 5.26(日)1:00KO アルアインvs横浜FM ハッザーア ビンザイード スタジアム DAZNでLIVE配信!

コラム

百年構想のある風景

2015/1/12 10:00

順位表を楽しむ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

84回の長い歴史を持つ関東大学箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競走)は、今年もお正月から茶の間の注目を集めた伝統ある大会だ。有力3校が途中棄権する波乱の中で、優勝争いのみならずシード権争いが盛り上がりに拍車をかける。 10人の選手が1人約20kmの長距離を走り、一つの襷(たすき)をつなぐ。10位以内に入らなければ翌年のシード権を失い、予選会から勝ち抜かなければならない。テレビ画面を見れば10位で区切られシード権争いが一目でわかる順位表記が、第1区からなされていた。

一度に大きく順位を挽回することは困難で、1区1区の地道な成績の積み重ねがとても大切だ。一年をかけて34節の試合が行われるJリーグもまた同様である。 欧州のスタジアムで観客が他会場の結果に一喜一憂するのは、日頃から順位表を楽しんでいるから。目前の試合相手とは別に、ひいきするチームの順位の前後にいるチームもまた常に仮想の敵である。順位表を楽しむことができるのは、新聞やテレビの順位表に昇格・降格ラインが引かれている日常があるからだ。もちろん第1節から、しかも下部リーグに至るまで。

日本はどうだろうか。紙面や画面でのそうした表記は、リーグ終盤の残り5試合あたりからしか話題に上ってこない。明るい兆しとして、下野新聞(準加盟:栃木SC)は、JFLの順位表にJ2昇格可能ラインを表記し始めた。 ドイツのサッカー専門誌Kickerのブンデスリーガ40周年記念号(2003年)の最終ページの最後に興味深い記述がある。クラブ別に40年間に延べで何節首位に立ったことがあるかというもの。28クラブが一度は首位を経験している。最多はBayern Munchenの481節。逆に、僅か1節だけ首位に立ったクラブが2つある(FCSt.PauliとSCFreiburg)。 たとえ1節かぎりの首位であれ、そのクラブにとっては地域とともに自信と誇りを持っていつまでも語り継ぐことのできる伝統になるにちがいない。