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今日の試合速報

コラム

百年構想のある風景

2015/1/12 10:00

仲間からみんなへ

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『スポーツを愛する多くの皆様に支えられましてJリーグは、今日ここに大きな夢の実現に向かってその第一歩を踏み出します。』川淵三郎チェアマン(当時)は、開会宣言でサッカーという言葉を用いなかった。その理由とは・・・。 「パパは野球」「ママはバスケット」「お兄ちゃんはラグビー」「僕はサッカー!」最近聞かれる家族内のスポーツ応援談義は、多種多様。一つの地域に複数のプロスポーツがある“スポーツ都市”が地方に続々と誕生する。アビスパのホームタウン福岡市もその一つ。

昨年8月、Jリーグ・プロ野球・バスケット(bJリーグ)・ラグビー(トップリーグ)の6クラブと青年会議所が、種目を超えて地域の人づくりに取組む“All For Fukuoka 協議会”を設立した。目的は、異なる種目の選手やOBが一同に集まり子供たちにスポーツの楽しさを教えること。各スポーツが手をつなぎ「チーム福岡」となって地域全体のスポーツ人口やサポーターの拡大をめざす。 地域スポーツの“チーム○○”形成の動きは、新潟に始まる。Jリーグ:アルビレックスの愛称・エンブレム・チームカラーなどのイメージを、野球BCリーグ・バスケット(bj)・陸上競技・チアリーディング・ウィンタースポーツの6種目で共有化。種目単位の仲間意識よりも地域みんなの代表という意識が、連帯感を醸成して「チーム新潟」の形になりつつある。

仙台でも同様に、Jリーグ・プロ野球・バスケット(bj)の支援組織により合同後援会が結成された。昨年9月には、野球とサッカー両方を一日で割安に観戦できる「満喫パック」の企画を試みる。四国では、カマタマーレ讃岐を含む5クラブで香川プロスポーツクラブ連絡協議会が発足。スポーツの種別を超えた地域単位の応援が全国で確実に育っている。 日本中の子供たちが、いつでも・どこでも・だれでも・どんなスポーツでも、良き指導者のもとで楽しく体験できる環境の実現。そして、スポーツを“仲間”から“みんな”の日常に変えること。これは、Jリーグの永遠の使命である。