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コラム

百年構想のある風景

2015/1/30 10:00

スポーツマンシップ

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世界で活躍する医療ボランティア組織のAMDA(アジア医師連絡協議会)も、東日本大震災の直後から支援に駆けつけていた。かつて、菅波茂代表から「人は人をなぜ助けるのか。ボランティア精神には、3つの"ship"が宿る」という話を聞いた。 まず、Friendship。誰にでも人の役に立ちたい気持ちがある。次に、Partnership。この気持ちに、国境、民族、宗教、文化等の壁はない。そして、Sponsorship。援助を受ける方にもプライドがある。一方的な援助ではなく、共に行う姿勢が互いの信頼関係をつくる。これは、人と人とのつながりだけではない。都市と都市との関係もしかりである。 竹田市(大分)、中野市(長野)、徳島市、宇和島市(愛媛)、白老町(北海道)。これらの町の共通点は、仙台市の姉妹都市であること。

竹田(作曲家:滝廉太郎)と中野(作詞家:中山晋平)は仙台(詩人:土井晩翠)と音楽をテーマに、阿波踊りの徳島とは祭りで、宇和島藩と仙台藩はともに伊達家のつながりから、白老は150年前に仙台藩が陣屋を築いたことが縁になった。今回の大震災においては、いち早くこれら姉妹都市から先遣隊が派遣され、毛布や物資の搬送などの支援活動が行われた。 姉妹都市といえば、すぐに海外との交流を思い浮かべるが、こうした国内の姉妹都市交流の価値も見直したい。欧州大陸では、EU域内の姉妹都市交流が盛んとみえて、姉妹都市のエンブレムが街角に飾られている光景をよくみかける。内外問わずに、細くとも長く続く交流のカスガイになるのは、子どもと文化。とりわけ、スポーツや音楽を交えた付き合いは、互いの関係を深めていく。 全国にひろがるJリーグのホームタウン同士が、新しい絆にならないだろうか。毎年、ホームタウンの自治体協議会が開催され、今年1月には徳島市で行われた。クラブ数(38)の増加に連れて、参加する自治体(約80名)が多くなってくると、年一回の大きな会議で、ホームタウンの多様な課題の解決や交流の促進にも限界がある。

協議会をホームタウンのお見合いの場ととらえて、姉妹ホームタウンの縁組みを企ててはどうだろう。地域のクラブの意識が強いからこそ、他のホームタウンに対しても一層親身な気持ちになれる。互いに、災害時の支援はもちろん、何かと頼もしい存在になるだろう。 4月23日、Jリーグが再開した。いよいよ、スポーツの出番である。被災直後には、世界各地からたくさんの希望や勇気のメッセージが届けられた。その中にみられた慣れない漢字やカタカナに温もりを感じる。いま再開の喜びをその仲間たちと分かち合う、感謝の気持ちは、忘れてはならない大切なSportsmanshipである。