AFCチャンピオンズリーグで初のベスト4に進んだ横浜FMが、アウェイの蔚山文殊フットボールスタジアムに乗り込んだ準決勝第1戦。横浜FMは13日の明治安田J1第8節・湘南戦から先発5人を変更する。3トップに
アンデルソン ロペス、
ヤン マテウス、
宮市 亮が並んだ。また、
榊原 彗悟が湘南戦に続いてアンカーに入った。対する蔚山は昨季のKリーグ1得点王・チョ ミンギュ、リーグ戦で絶好調のイ ドンギョンをはじめ、かつてG大阪などでプレーしたキム ヨングォンや昨季まで鳥栖でプレーしていたファン ソッコら、日本でなじみのある面々がスタメンで送り出された。
開始直後から、球際で激しいバトルが繰り広げられる中でもスピーディーな展開で、両ゴール前でのシーンとCKが増えていく。そして、流れの中からチャンスを迎えたのは横浜FM。9分、宮市がカットインから右足を振ると、そのシュートがDFにディフレクションしてゴールに向かう。蔚山のGKチョ ヒョヌは逆を突かれる格好となったが、なんとかはじき出す。その2分後にはCKから
畠中 槙之輔が頭で狙うが、枠を捉えられない。
無失点で切り抜けた蔚山は、直後にビッグチャンス。相手陣で
渡邊 泰基にプレスを掛けたイ ドンギョンがボールを奪い切り、左に展開。その折り返しを自ら受けたが、GK
ポープ ウィリアムの飛び出しに遭って打ち切れない。それでも19分、クオリティーの高さを見せて先制に成功する。逆サイドから展開されてきたボールをイ ミョンジェが受けてクロス。中央で受けたチョ ミンギュが丁寧に落とすと、抜群のタイミングで走り込んだイ ドンギョンが得意の左足を振り抜いてネットを揺らした。
1点をリードされた横浜FMは、全体的に強度を上げて主導権をとりにいく。榊原を中心にセカンドボールを奪えるようになると、26分に
ヤン マテウス、29分に
上島 拓巳、31分に
松原 健とフィニッシュシーンを増やしていく。ただ、その後もペナルティーエリア手前のFKなどのチャンスを生かせず、0-1のまま折り返した。
後半もボールを握ったのは横浜FM。うまくボールと人を動かしながら蔚山を押し込んでいく。59分にはビッグチャンス。右サイドの細かなパスワークから抜け出した
植中 朝日がグラウンダーの高速クロスを送ると、ボールは
アンデルソン ロペスの足元に向かっていったが、合わせることができない。
その後は前重心になった横浜FMが蔚山の質の高いカウンターにさらされ、たびたびピンチを迎える。68分にはカウンターから最後はチョ ミンギュにシュートを放たれるが、これはポストを叩いた。その後も際どいシーンが続くが、オフサイドに助けられる。
横浜FMは交代カードを切って立て直しを図る。徐々に流れを引き戻すと、81分に決定機。左サイドで
天野 純と途中出場の
ナム テヒのコンビネーションから、ファーサイドにクロスが入る。しかし、ゴール前に飛び込んだフリーの
ヤン マテウスが枠に収めることができない。その後も攻勢に出るものの、1点が遠くタイムアップ。横浜FMは1点のビハインドを背負い、1週間後に横浜国際総合競技場で行われる第2戦に向かうこととなった。
[ 文:大林 洋平 ]
横浜F・マリノス
GK 42
ポープ ウィリアム
失点は僕個人の責任です。防げた失点でした。あのあと、いくら止めても取り返しはつきません。その重みは分かっていますが、結果として出てしまったのは僕の責任です。まだまだ足りないと思います。チームはハードワークしてくれました。相手CBの強度が高く、負けてしまうシーンもありましたが、基本的に主導権を握りながらマリノスのサッカーをブレずにできたのはポジティブです。次、ホームでできるので必ず借りを返します。 --ご自身が後半にビッグセーブを連発したことで、1点差でACL準決勝第2戦を迎えられます。GKをやっている以上、それよりかは失点のシーンを考えてしまいます。防いでいれば、ゼロで進めながらその後のシーンもなかったと思います。チームとしても精神的に余裕を持ちながらプレーできました。そこは僕個人の責任なので、もっと突き詰めていきたいです。
MF 17
井上 健太
引かれた相手にもっと思い切ったプレーが必要でした。押し込んでいるけど、そこからが僕たちの課題ですし、相手も堅かったです。第2戦ではそこの工夫が必要だと感じています。 --今季公式戦初出場がACL準決勝の大舞台となりました。(ケガからの復帰の)最短がこの試合だと言われていて、自分も出たい気持ちがとてもありました。みんなが良いパフォーマンスをしていたので、早く貢献したい気持ちもありました。出場できたのはポジティブですが、練習ではもっとできていた部分があったので、それを表現できなかったという悔しい気持ちもありますね。 --いざ出場するとなったときの気持ちはどのようなものでしたか。試合から遠ざかっていたので、怖さもありましたし、未知な部分もありました。でも、出るからにはやるしかないと思い、プレーしました。 --ご自身の投入で左サイドが活性化しました。もっとインサイドハーフとの連係で崩せる場面もあったと思います。引かれた相手に対してシンプルに(クロスを)上げるだけでなく、もっと自分がえぐっていくプレーを見せたかったです。そこの自信は持てなかったのですが、プレー自体はできたので、第2戦こそできると思います。ハリー(キューウェル監督)から提示されていることはシンプルです。「どんどん行け」と言われているので、そこを見せていかないといけません。
MF 40
天野 純
試合後のミーティングで監督からも「内容は良かったし、続けていこう」と言われました。蔚山も良いチームですが、アウェイでの0-1をポジティブに捉えて、ホームで勝って決勝進出を決めたいです。 --今季ベストのパフォーマンスだったのではないでしょうか。(10日に行われたJ1第3節・)G大阪戦が終わったとき、コーチからはもっと逆サイドへの関わりだったり、自由にやっていいと指示を受けていました。相手の後ろに隠れず、しっかりと顔を出してリズムを作ることはできたと思います。 --古巣・蔚山と対戦して見えた部分はありますか。蔚山の個々の能力は高いです。どの選手もボールが持てることも分かりました。内容は悪くなかったので、ホームでは2点、3点、4点と取って勝負を決めたいです。 --最後、熱くなられたシーンも見られました。去年も二度ここでプレーして同じような感じでした。やっぱり自然と気持ちが入ってしまいます。(ブーイングは)愛されている証拠だと受け取っています。