神戸のAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)リーグステージ第2節は、本拠地での山東(中国)戦。アウェイで行われたブリーラム(タイ)との初戦で引き分けたホームチームは、
大迫 勇也や
扇原 貴宏ら主力勢を先発起用し、大会初勝利に挑んだ。
その神戸が立ち上がりから積極的に相手コートに攻め込む姿勢を見せる。2分に
宮代 大聖が相手陣内でボールを奪い、大迫に送ったパスの折り返しのこぼれ球を狙うが、シュートは相手DFに遮られる。宮代は6分にも右からのスローインの流れから惜しいシュートを左足で放った。
[4-1-4-1]の山東は最前線のクリサンをターゲットに前進を試みるが、神戸は素早い攻守の切り替えと球際の強度を駆使して相手選手に自由を与えない。ボールを奪うと持ち前の素早いアタッキングに移行し、ゴールを脅した。
そして12分、
井手口 陽介が相手陣内で倒されてFKを獲得。14分、これを扇原が左足でゴール前に送ると、合わせたのは宮代。冷静なヘディングシュートをゴール右に流し込み、幸先よく先制に成功した。
その後は山東がボールを持って攻める時間が訪れ、バレリ カザイシュビリのミドルシュートやクリサンの鋭いクロスなどで反撃の機運を盛り上げる。それに対して神戸は、扇原の左CKの流れから
山川 哲史がゴール右スミに鋭いシュートを放ち、続けざまに扇原の右CKを
佐々木 大樹が頭で合わせるなど好機を連発。ただ、いずれも中国代表GKワン ダーレイのファインセーブに遮られる。
ピンチをしのいだ山東は28分、リー ユェンイーの左CKをファーサイドでリャオ リーションが折り返し、クリサンが頭で叩き込んだ。
同点とされた神戸だが、前進姿勢は崩さない。35分に宮代のスルーパスを井手口が引き出す好機を演出。44分には
マテウス トゥーレルの持ち運びを起点に崩しを狙う。前半アディショナルタイムには扇原の左CKを佐々木が折り返し、大迫が頭で合わせるが、ここもワン ダーレイに遮られた。
それでも、神戸は後半の立ち上がりに歓喜をつかむ。51分、左サイドから
汰木 康也がゴール前にクロスを送り、セカンドボールを回収しての2次攻撃から、最後は
酒井 高徳。右足を振り抜いて勝ち越しゴールを奪った。
クリサンを中心に攻撃を仕掛ける山東。そのクリサンの大きなパスからバレリ カザイシュビリが最終ラインの背後を襲うが、GK
前川 黛也のアグレッシブな守備に阻まれる。神戸は57分に
武藤 嘉紀を投入。対する山東は62分にゼカを投入し、クリサンとの2トップでゴールをこじ開けにかかる。
神戸は77分に武藤がドリブルで速攻を繰り出し、途中出場の
広瀬 陸斗がクロスバー直撃の惜しいシュートを放つ。85分には
初瀬 亮、
鍬先 祐弥、そして負傷離脱から戻った
ジェアン パトリッキを投入するなど、強度を維持しながら試合を進めた。
山東はアディショナルタイムにクリサンが最終ラインの背後を取ってシュートを放つが、これはオフサイド。さらに長いボールを前線に送り、スピードとパワーで襲いかかるが、神戸の守備陣も落ち着いて対応。最終盤には後ろからファウルを受けた
ジェアン パトリッキが倒れ込み、両陣営が飛び出す騒然とした一幕もあったが、
ジェアン パトリッキは無事立ち上がった。
試合はこのまま2-1で決着し、神戸がACLE初勝利を挙げた。
[ 文:小野 慶太 ]
ヴィッセル神戸
FW 9
宮代 大聖
非常にタフなゲームだったんですけど、監督も言ったとおり、前半で追加点を取れればもっと自分たちのゲームだったかなと思います。個人としても前線の選手なので、もっともっと得点を取らないといけないと思いますし、そういう課題も含めて次に生かせるかなと思います。あとは最後まで集中力を切らさずに、チーム全体として勝点3としっかり向き合ってできたので良かったかなと思います。 --マンツーマン気味につかれている感じもあったが、意識していたことは?マンツーマン気味に来ていたので、そんなにポジションにとらわれずにというか、自分がとどまるというよりかは動いてそのスペースを空けたり、(汰木)康也くん、サコくん(大迫 勇也)との立ち位置の入れ替えだったり、流動性は意識していました。あとはとどまらないというところでは背後へのランニングも意識はしていたところで、自分のところで1人はがせればチャンスになると明確にあったので、そこを意識していました。
MF 6
扇原 貴宏
--連戦だったが、神戸らしいハードワークも出せていた。もっと点差がついても良かったと思うし、Jリーグとは全然違った試合なのでそういう難しさはありましたけど、自分たちらしく戦えたと思います。内容はもう少し良くできるとは思いますけど、まずは勝てたことが良かったかなと思います。 --セットプレーから決定機をたくさん作っていた。感覚ですね。チームの狙いのところにしっかり蹴ることだけ、中には強い選手がいるので、僕のボールが良かったというよりも中の選手が本当に良い選手が多いので、それが要因かなと思います。 --直近のJ1第32節・浦和戦に出場し、J1通算300試合出場を達成。どのように受け止めている?満足することはないですけど、セレッソでキャリアが始まって、移籍を何回かして、さまざまなチームでこうやって試合数を伸ばせたことはすごく誇りに思います。その中でヴィッセルで300試合を迎えられたのは僕にとってはすごくうれしいことなので、これに満足することなく、試合数だけではなく、リーグタイトルだったり、もっともっと貢献できるようにやっていきたい。
DF 3
マテウス トゥーレル
--肉体的にも精神的にも激しい試合になった。難しい試合でしたが、僕らの今日の目標である勝点3を取るというところで、みんなの我慢と努力のおかげで取ることができたのが一番良かったと思います。 --相手のプレーには粗さも感じたが?相手のラフプレー、蹴ってくるアフターはけっこう多かったと思いますが、それに僕らが感情をコントロールできなくなることはなかったですし、チームで我慢できていたと思います。最後のほうでちょっと向こうが仕掛けてきた、ああいう乱闘騒ぎがあって試合が中断されはしたんですが、自分たちのいまのコンディション、この相手に対して、全体的には一番良いサッカーをある程度できたのかなと思う。 --相手のキーマンの1人はクリサン選手。セットプレーで失点はしたが、全体的に抑えることができていた。失点はわれわれも反省するところはある。ポジションであったり、判断のところだと思うが、そこをやられてしまった。セットプレーが強いことは分かっていたし、それでもやられたのは反省点として、次に生かそうと思っている。 おっしゃるとおり、その後チームで相手の良さというのは出させていませんし、(相手は)セットプレーが一番ウチのゴールに近づいたと思う。あとはうまく守れたんじゃないかなと思う。 --ACLE初勝利となったが、中3日でJ1第33節・京都戦が控えている。次の試合に向けて、この3日間を使ってしっかりと全員が回復して、全員が良いコンディションにもっていけるように準備して、また良いサッカーをして勝つことが目標です。そこに向けて準備します。