開幕節はアウェイでタイ王者・ブリーラムと対戦し、スコアレスドロー。長距離移動を伴うアウェイゲームでは、移動中にさまざまなトラブルに見舞われるなど、想定外の出来事に遭遇し、アジアの戦いにおける難しさを体感している。先発出場した鍬先 祐弥は「相手もすごく自分たちを分析してきていることは伝わった」と言い、フォーメーションなどに変化を加えながら神戸対策を徹底してきた。今後も昨季のJ1王者に対し、アジア各国の強豪が万全の準備を施して勝負の舞台に立ってくることは明白。鍬先は「自分たちが相手を上回ることができなかっただけ。でも、良い教訓にはなったかなと思う」とも話し、ピンチを全員でしのぐなど、勝点1を持ち帰ったことをポジティブに捉える。
チーム状態は極めて良好だ。9月28日に行われた明治安田J1第32節・浦和戦で1-0の勝利を飾り、同一シーズンにおけるクラブ記録に並ぶ5連勝を達成。さらに天皇杯の2試合、そしてブリーラム戦を含めた公式戦直近10試合は8勝2分で負けなしが続いている。浦和戦でベンチ入りし、負傷離脱から戻った広瀬 陸斗は現在のチームをこう見つめる。
「(リーグ)終盤になってきて、自分たちの色がハッキリしていて、それをみんなが体現できている。誰が出ても神戸かなという感じはする。戦術もそうだし、一人ひとりの『点を決めさせない』、『点を決める』意識。練習でやっていることをみんなが体現できている」 メンバー編成は流動的になりそうか。浦和戦から中3日、さらに同じく中3日で10月6日にJ1第33節・京都戦を控える。ただ、天皇杯準々決勝・鹿島戦では直近のリーグ戦から先発から大きく変更しながら、ベストメンバーを組んできた相手に3-0で快勝。このことから分かるように、戦力の厚みがあることが最大の持ち味。主力選手のコンディションや、出場機会に飢える選手の士気なども踏まえてメンバーが編成されることになるだろう。9月中旬から始まった公式戦7連戦も終盤にさしかかっており、クラブ一丸となって乗り切りたいところだ。
一方、初戦で3-1の勝利を収め、好スタートを切った山東は中国スーパーリーグの強豪チームとして有名。今季はすでにリーグ制覇の可能性こそなくなっているが、中国FAカップでは決勝にコマを進めている。ブラジル国籍ストライカーのクリサン、初戦で2ゴールを挙げたジョージア代表歴を有するバレリ カザイシュビリら個の力を持つ外国籍選手をはじめ、GKワン ダーレイ、DFリウ ヤンら中国代表選手も多く名を連ねる。フォーメーションは4バックを基本とするが、5バックを採用することもあり、過去に全北現代を率いて二度AFCチャンピオンズリーグを制覇したチェ ガンヒ監督がどのような対策を施してくるかも警戒ポイントとなる。
[ 文:小野 慶太 ]