チーム状況を整理すると、2月のシーズン開幕から数えて、この試合が公式戦7連戦の7試合目となる。3月1日に行われた明治安田J1第4節では京都に0-1で敗れ、今季の公式戦で初めて無得点、そして敗戦となったが、それまでは4勝1分と勝星を積み重ねてきており、状態は悪くない。その京都戦後には長谷部 茂利監督も「水曜日に向けてもう1回気持ちを整理して、挑んでいきたい」と切り替えを強調しており、この敗戦を引きずることはなさそうだ。
コンディション面を見ても、京都戦では今季ここまで出場時間が長かった選手をある程度温存することはできた。またそれに伴って、復帰明けの選手や出場時間が少なかった選手がピッチに立ち、試合勘を養うこともできた。そして、試合後にはそのまま上海に向けて移動し、試合3日前となる2日には現地に入るなど、クラブ一丸で万全の準備を整えている。
10月の前回対戦を振り返ると、前半開始早々にマルシーニョが退場し、数的不利を強いられたエクスキューズがあるだけに、正直どのくらい参考になるかは分からない。ただ、上海スタジアムのピッチコンディションや空気を経験しているメリットは大きい。季節が異なるため、気候の部分での適応力は求められるが、アウェイ独特の雰囲気を経験していることはアドバンテージである。
上海申花で警戒するべき選手に挙げられるのは、かつて横浜FCで約2年間プレーしたサウロ ミネイロだ。今年からチームに加わったブラジル国籍ストライカーは、リーグステージの最終節となった神戸戦に出場し、ハットトリックを達成している。今回の試合でも日本のチーム相手に気迫を前面に押し出して向かってくることだろう。川崎Fとしては、スピードとフィジカルが自慢の点取り屋をどのようにして止めるかが、大きなカギとなりそうだ。
悲願のアジア“青”覇へ、ノックアウトステージでの戦いがここから始まる。始動して約2カ月、早速、“長谷部フロンターレ”の真価を見せるときである。
[ 文:須賀 大輔 ]