広島とジョホール(マレーシア)がぶつかるAFCチャンピオンズリーグエリートラウンド16第2戦。この一戦で、サウジアラビアで開催されるファイナルズへの進出チームが決まる。
ジョホールのホームで行われた第1戦、広島は1-3で敗れ、2点ビハインドの状況で第2戦を迎えることになった。3点差以上の勝利であれば勝ち抜け決定、2点リードで90分を終えた場合は延長戦に突入する。その中でまず注目したいのは、広島がどういう形で試合に入っていくかだ。
もちろん早い時間帯に先制点を奪って相手にプレッシャーを掛けていきたいのは山々だが、先制点を奪われて3点を追いかける状況にだけはしたくない。ジョホールがまず失点しないことを念頭に置いて試合を進めてくることが予想される中で、広島は失点をしない注意深さとゴールを奪いにいく果敢さのどちらに重心を傾けていくのか。立ち上がりの出方に注目していきたい。
バルトシュ ガウル監督が攻撃陣をどう起用していくのかも興味深いポイント。
トルガイ アルスランは治療のため帰国しているが、それでも十分に豊富なタレントがそろっている。第1戦は1トップ・
鈴木 章斗の下に
ジャーメイン 良と
小原 基樹が並ぶ形でスタートし、後半途中で
木下 康介、
加藤 陸次樹、
中村 草太を送り出した。第2戦では誰にどのような役割を託し、2得点以上を奪いにいくのか。
最初から2トップにして、ジョホールのディフェンスラインに圧力を掛けていくのも面白いかもしれない。個人の特長を踏まえると、
中村 草太のスピードをサイドで活用する策も有効なはずで、シャドーに
中島 洋太朗を入れればパスでチャンスをクリエイトしていけるだろう。
また、セットプレーも重要なカギを握る。
中野 就斗のロングスローは大きなゲームほど効果的な“飛び道具”になり、広島は質の高いプレースキッカーも空中戦に強い選手も多く擁している。中でも期待したいのは
菅 大輝の左足のキック。昨年何度も奇跡的なゴールを生み出している
菅 大輝のキックは、重要な局面で真価を発揮してくれるに違いない。
攻撃陣だけではなく、守備陣のパフォーマンスも極めて重要だ。ジョホールのカウンターが危険なことは第1戦で体験済み。長崎とFC東京でプレーした経験があるマルコス ギリェルメをはじめ、推進力のあるアタッカーがそろっており、質の高いシュートを打てる選手もいる。彼らに時間とスペースを与えないことが理想だが、得点が必要な試合において、それを90分間実現させるのは難しい。個人の対応力が問われる場面も出てくるだろう。ただ、守備陣の個々の強さは広島が何よりも誇れるもの。しっかりと抑え込んでくれることに期待したい。
広島は力を示してアジア8強に勝ち進めるか。クラブにとっても、選手個々にとっても大きな意味を持つ一戦になる。
[ 文:寺田 弘幸 ]