今年度で第103回となる天皇杯、2回戦で新潟はデンカビッグスワンスタジアムに滋賀県代表のレイラック滋賀を迎え撃つ。
レイラック滋賀は、JFLに所属するチーム。昨季は最下位と苦しんだが、今季は3日に行われたミネベアミツミFCとの第10節を終えて、首位に立っている。チームトップスコアラーは、3ゴールを挙げている安羅 修雅だ。
今年チーム名をMIOびわこ滋賀から変更し、クラブ体制も一新。来栖 孝治総監督を迎え、2026年のJ3昇格を目標に再スタートを切った。今大会の滋賀県予選決勝では、延長戦の末にレイジェンド滋賀FC(関西リーグ1部)に2-1で勝利し、2年連続で本戦への出場権をつかんだ。
5月21日に行われた1回戦は、J3沼津と対戦。先制されながらも追いつくと、1-1で迎えた延長後半アディショナルタイムに平尾 壮が決めて勝ち切った。クラブスローガンは『Stay Hungry, Stay Football Crazy!』。まず1つ格上クラブを倒し、次はJ1新潟と戦う。
チームには、宮城 雅史(山口、京都等)、和田 凌(琉球、鳥栖等)、平尾(G大阪、群馬等)らJクラブ経験者も多い。中でも注目は、横浜FM、愛媛、山口等でプレー経験のある松本 翔だ。
松本は、新潟を率いる松橋 力蔵監督が、横浜FMユースで監督を務めていた当時の教え子。同期には新潟の星 雄次がいる。2010年のJユースカップ決勝では、延長戦の末に橋本 拳人(現・ウエスカ/スペイン)や武藤 嘉紀(現・神戸)らを擁するFC東京U-18を4-3で撃破した。松本は決勝点を含む2得点を挙げ、ともに大会初優勝を経験した。縁ある恩師、仲間とのピッチでの再会に、気持ちが入る一戦になるだろう。
対する新潟は、今大会は2回戦からの出場となる。
昨季は就任1年目の松橋監督の下、組織的で攻撃的なサッカーを見せてJ1昇格とJ2優勝を達成。今季は6年ぶりにJ1の舞台でスタートを切った。
現在、明治安田J1で13位。リーグ戦直近3試合は勝ちなしと苦しんでいるが、攻撃では新潟らしいワンタッチでの崩しも表現しつつ、直近のJ1第16節・湘南戦ではダイナミックな攻撃も繰り出して、緩急のあるプレーでゴールに迫れるようになっている。
天皇杯は、リーグ戦から大幅にメンバーを変更して臨むことが予想される。調子を上げてきているのは、今季加入したブラジリアンコンビ。FWグスタボ ネスカウは、5月24日に行われたJリーグYBCルヴァンカップDグループ第5節・福岡戦で加入後初ゴールを挙げたばかり。また、サイドアタッカーのダニーロ ゴメスは、得点こそまだないが、遊び心あるテクニックを披露しながら決定機を演出。期待高まるプレーでスタジアムを沸かせている。2人の家族も5月下旬に来日し、ますますモチベーションは高まっている。彼らの良さが生きるプレーを、運動量豊富なボランチ・星らがサポート。また、西村 遥己や吉田 陣平ら、若きタレントも力を示すチャンスの舞台だ。
ともに中3日で戦う一戦。新潟はフレッシュな戦力が躍動し、まずは大会1勝目を挙げられるか。レイラック滋賀は1回戦に続いてジャイアントキリングを達成し、3回戦へと進めるか。涼しい夜風吹くナイトゲームで、熱い戦いが期待される。
[ 文:野本 桂子 ]