福岡は今季リーグ戦における目標として『6位以上』を掲げて戦ってきた。しかし、34試合を終えて手にした勝点は『44』で、6位・東京Vとの勝点差は『10』。今季限りでの退任が10月31日にクラブから正式に発表された長谷部 茂利監督も「残り4試合で手にできる最大ポイントが『12』なので6位以上という目標の達成は少し厳しい状況」と話し、「それでもあきらめることなく前進する」と、1つでも上の順位でシーズンを終えることを目指してラスト4試合を戦う。
一方の柏は17位と厳しい残留争いの中にいる状況。降格圏である18位・磐田との勝点差は『4』あるが、磐田の消化試合が1試合少ないことを考えると、大きな余裕がある状況ではない。1試合の重みが増す中での残り4試合となる。
福岡は1勝3分と4試合負けなしの状況で今節を迎える。4試合連続無失点と持ち味である堅守が復活した感があり、前々節・名古屋戦の勝利で明治安田J1第22節・京都戦から11試合未勝利という長いトンネルを抜け出して、以降の調子は上向き。前節・鹿島戦はスコアレスで終えたが、長谷部監督が「得点は取れなかったが、練習でトライした攻撃を出すことができ、先が見えたことが収穫」と、課題である攻撃面の向上が見られることもプラス材料。
ただ、今節は高さと強さを発揮して前線で攻撃の起点を作ってきた
ウェリントンが累積警告による出場停止。ロングボールで効果的にボールを前進させる手法が難しくなる状況をどう解決するのか。長谷部監督の、
ウェリントンの代役と攻撃手法のチョイスはポイントになる。また、最近は終盤の出場で守備のパワーアップを図り、無失点に貢献していたボランチ・
松岡 大起も
ウェリントン同様に出場停止のため、ゲームクローズの部分も勝点獲得のカギとなりそうだ。
柏は10月23日に行われた第25節で、残留争いに絡んでいた浦和に0-1と5試合ぶりの敗戦を喫した。ただ、その失点は後半アディショナルタイムのPKによるもので、井原 正巳監督も「浦和さんのやりたいことも含めて、きっ抗した、狙いを持ったゲームはできたんじゃないか」とコメント。内容自体は手ごたえを感じられるもので、チームの調子自体は悪くはないと言える。
今季一度目の対戦となった第17節はオウンゴールと
小田 逸稀のゴールで福岡が勝っているが、シュート数は柏の16本に対して福岡が3本と、柏がかなり押し込んだ展開だった。今回も柏がボールを握る展開が予想されるが、その中で好機を得点に結びつけられるかが柏にとっては重要。ここ5試合で奪った得点は『2』にとどまり、浦和戦でも「押し込んだときのアイディアやコンビネーションのところは少し足りないところ」(井原監督)という課題が出た。そこを改善できるかが3試合ぶりの勝利のポイントとなるか。
対する福岡はやはり堅守という武器をしっかり表現できるかが勝利の前提。「簡単に点が取れる選手が何名かいる。特に
細谷 真大選手と(マテウス)サヴィオ選手には注意が必要」と長谷部監督が名前を挙げた2人への対応・対策は無失点と無敗の継続を実現する上で重要となる。
[ 文:島田 徹 ]