3月2日の昭和電工ドーム大分では、大分と神戸が激突。大分は2月27日にリーグ開幕戦を昇格組の徳島と戦い、相手に主導権を握られる展開をしのぐと、辛くも1-1で引き分けた。鈴木 義宜(清水)、岩田 智輝(横浜FM)、島川 俊郎(鳥栖)、田中 達也(浦和)ら、昨季までのサッカーを体現してきた主力が大幅に入れ替わり、組織の土台再構築を余儀なくされた今季、プレシーズンに綿密に準備した新戦術が、徳島相手には不発に終わった。すぐに修正して後半は持ち直したが、逆転して勝利するには至らず、終盤まで一進一退の攻防を演じながら、片野坂 知宏監督も「負けなくて良かった」と胸を撫で下ろす結果となった。
神戸のリーグ開幕戦は、ノエビアスタジアム神戸でのG大阪との“関西ダービー”。神戸のほうも西 大伍(浦和)、ダンクレー(C大阪)、小川 慶治朗(横浜FC)らが移籍し、アンドレス イニエスタも長期離脱中でピッチに並ぶ顔ぶれは大きく変化したが、井上 潮音の獲得や増山 朝陽の復帰など若き実力派を増強し、選手層は粒揃いだ。三浦 淳寛監督もシーズンスタートから自らのサッカーを今季のチームに浸透させることができる。G大阪戦ではきっ抗した展開から79分に先制し、最後まで攻撃的な姿勢を保ちながら勝利をつかんだ。
ホーム連戦となる大分のほうが、移動の負荷がないというアドバンテージはあるが、昨季までの積み上げを残せているのは神戸だと言える。リーグ開幕戦ではそれぞれの新たなトライを見せた両チーム。[3-4-2-1]の陣形を、守備時には左サイドがスライドして[4-4-2]に変化させていた大分と、[4-4-2]を基本形に、ビルドアップ時には右SBが参加して3バック気味になっていた神戸。大分も神戸も最初の戦い方では相手にペースを握られる展開に陥り、そこから修正してそれぞれ勝点1と勝点3を得た。リーグ戦から中2日、さらに中3日で次のリーグ戦が待つカップ戦で、メンバー起用も含め、両軍がどのような戦い方でぶつかり合うのかが楽しみだ。
同グループのもう一戦は、昨季J1で6位の強豪・FC東京対昇格の勢いで突き進む徳島。新型コロナウイルス禍の影響でイレギュラーなレギュレーションとなった昨季とは異なり、過密日程の中でも従来の大会方式で戦える今季、グループステージを突破するのはどのチームか。新たなヒーローの台頭にも期待されつつ、今年も熱い戦いが始まる。
[ 文:ひぐらし ひなつ ]
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