同勝点の場合、優先順位1は『勝点が同一のチーム同士で行った試合の勝点』、優先順位2は『勝点が同一のチーム同士で行った試合の得失点差』となる。かみ砕いて言うと、まずは直接対決の結果。ただ、徳島は神戸に勝利しており、神戸は大分に勝利しており(1勝1分)、大分は徳島に勝利している(1勝1分)。それぞれの結果がジャンケンのようになっており、最終結果はさまざまな条件が絡み合う。
本カードで分かりやすいのは神戸。徳島に勝利すれば、他会場の結果を待たずして突破が決まる。徳島は勝利した上で、大分が引き分け以下であれば突破。また、両カードとも引き分けの場合は神戸の突破が決まるなど、さまざまな条件が絡み合う。他会場の展開も把握し、自らの試合も計算しながら事を運ぶのは容易ではないだろう。
ゆえに、両者とも勝利を目指すこと。まずはこれが最も分かりやすい。複雑ながら3者に可能性が残されたグループステージ最終戦。観る側も、プレーする側も盛り上がるには十分な要素がそろった。
両者の現状も見ていく。
徳島はダニエル ポヤトス監督が合流後、ルヴァンカップでは1勝2分だったが、リーグ戦は4連敗と苦戦が続いていた。しかし、先週末に開催された明治安田J1第14節・広島戦で「本当に幸せを感じています」(ダニエル ポヤトス監督)と初勝利を挙げて連敗をストップ。まだまだ課題の残る内容ではあったが、1つの結果がチームにもたらす大きな好材料となることは言うまでもないだろう。
注目選手は西谷 和希と藤田 譲瑠チマ。ダニエル ポヤトス監督体制で初勝利となったのはルヴァンカップBグループ第3節・神戸戦。昨季、8ゴール7アシストを挙げてJ1昇格に導いた西谷は攻撃面だけではなく、強度の高い守備も特徴。その西谷の守備でスイッチが入り、藤田 譲瑠チマの特徴であるボール奪取力が連動して決勝弾に至った。
神戸はJ1第14節、C大阪との“関西ダービー”で勝利には至らなかったが、終了間際の波状攻撃からトーマス フェルマーレンが劇的な同点弾を決めて底力を見せた。今季のリーグ戦は黒星がたった2つという勝負強さを見せる。また、11日には主将のアンドレス イニエスタの契約延長も発表され、クラブを取り巻く雰囲気は上昇ムードだろう。
注目選手はリンコンとアユブ マシカ。4月に合流して以降、コンディションを高めながらフィット感を増している。ルヴァンカップBグループ第5節・FC東京戦では両者ともに先発出場を果たしており、今節も出場の可能性は高いだろう。
[ 文:柏原 敏 ]


