前節から中2日、中3日で開催される明治安田生命Ｊ１リーグ第11節。ハードな日程のなかで各チームはどのような戦略で挑んでくるのか。指揮官の手腕が問われる一戦となりそうだ。
前節、今季初黒星を喫した広島は、アウェイで長崎と対戦。序盤に立て続けに2失点を喫したFC東京戦の反省を生かせるかが、今節のポイントとなる。対する長崎は4連勝と勢いに乗る。堅い守りとセットプレーを武器に着実に勝点を積み重ねており、今節もそのストロングポイントを生かす戦いを実践したい。
広島を破り勢いに乗るFC東京は、ホームに名古屋を迎える。絶好調のディエゴ オリヴェイラと永井 謙佑の2トップが今節も重要な役割を担うはずだ。一方の名古屋は7連敗と長いトンネルを抜け出せていない。7試合で18失点と守備が崩壊しており、このポイントを修正できないようだと今節も苦戦は免れないだろう。
2連勝で3位の川崎Ｆは6位の神戸との上位対決に挑む。前節は鳥栖に2-0と快勝。エースの小林 悠に久しぶりにゴールが生まれたのは好材料で、その勢いを保ったままさらなる上昇気流に乗っていきたい。神戸も3戦負けなしと状態は悪くない。前節は先制しながら追いつかれ鹿島と引き分けただけに、リード時の戦い方がポイントとなるだろう。
7戦負けなしと快進撃を続ける札幌は、仙台の本拠地に乗り込む。7試合で3失点の堅い守りが際立つ一方、ここ5試合で4得点の都倉 賢が好調を維持する。このエースが再び爆発すれば、さらなる浮上も見えてくる。仙台は2連敗で7位に転落。ここ2試合で5得点と守備の安定感が失われているだけに、このポイントの修正を図りたいところだ。
5位につけるＣ大阪は、アウェイで磐田と対戦。前節は清武 弘嗣の2ゴールで仙台に逆転勝利。故障明けのエースが調子を上げてきたのは好材料で、今節もアグレッシブなスタイルを示し、2連勝を狙う。磐田は前節、長崎に敗れ、3連勝はならなかった。中村 俊輔が負傷離脱し、攻撃面に不安を抱えるなか、川又 堅碁ら前線の奮起が求められる。
浦和はホームで湘南と対戦。前節は柏に敗れ、オズワルド オリヴェイラ監督の初陣を白星で飾れなかった。鹿島に3連覇をもたらした名将は、短期間でいかにチームを立て直してくるのか。その手腕が問われる一戦となりそうだ。湘南は前節、Ｇ大阪に競り勝ち、4試合ぶりの勝点3を手にした。過酷な連戦の中、持ち前のハードワークを保てるかが、この試合のポイントとなりそうだ。
横浜FMvs鹿島の名門対決も注目が集まる。今季はともに苦戦を強いられており、好転のきっかけをつみかみたい一戦に。横浜FMはリスクを負った攻撃サッカーに手応えを得ているものの、守備面に不安を残す。一方の鹿島はリーグ最少の8得点しか奪えていない攻撃面が課題に。対照的なテーマを抱えるなか、その弱点をカバーできたほうに、勝機は近づくはずだ。
前節、連敗を3で止めた清水は、ホームに柏を迎える。元気がなかった攻撃陣が3得点と結果を出しており、その勢いを今節にも持ち込みたいところ。一方の柏も、前節は浦和に競り勝ち、3試合ぶりに白星を掴んでいる。決勝弾を挙げた中川 寛斗が今節もカギを握る存在となりそうだ。
17位に沈むＧ大阪は、ホームで鳥栖と対戦。前々節に大阪ダービーを制した勢いを持ちこめず、前節は湘南に0-1と敗れた。なかなか攻撃の形を見出せないなか、今季2勝を挙げているホームゲームで好転のきっかけを掴みたい。対する鳥栖も5連敗と苦戦が続く。ここ3試合はすべて完封負けと、得点力不足が最大のテーマに。田川 亨介ら前線の奮起が何よりも求められるところだ。
■各試合の見どころをチェック
長崎vs広島
仙台vs札幌
清水vs柏
FC東京vs名古屋
磐田vsＣ大阪
浦和vs湘南
神戸vs川崎Ｆ
横浜FMvs鹿島
Ｇ大阪vs鳥栖
