水曜日に再開した明治安田生命Ｊ１リーグは、中3日で第17節が開催される。シーズンの半分にあたる今節の注目は、今夏に加入した新加入選手の動向だろう。果たしてニューカマーたちはいかなるパフォーマンスを見せるのか。後半戦を占ううえでも、重要な一戦となるだろう。
最大の注目は神戸に加入したイニエスタだ。19日に来日したばかりでコンディションに不安を残すも、その実力に疑いの余地はなく、好調を維持する神戸にさらに勢いをもたらすだろう。吉田 孝行監督も起用を示唆しているだけに、ホームで行われる湘南戦でＪリーグデビューを果たす可能性は高そうだ。コンディションを考慮すれば出場時間は限られるだろうが、世界を魅了してきたスーパースターの一挙手一投足から目が離せない。
鳥栖に加入したフェルナンド トーレスにも大きな注目が集まる。ホームでの仙台戦で、デビューを果たすことが予想される。エルニーニョ（神の子）の異名を誇る元スペイン代表FWは、低迷する鳥栖を蘇らすことができるのか。数々のゴールを生み出してきたストライカーの爆発が期待される。
首位を独走する広島は、名古屋の本拠地に乗り込む。再開初戦の前節は、4-0でＧ大阪を一蹴。相手が退場者を出したこともあるが、自慢の堅守に加え、パトリックをはじめとするFW陣が結果を出し、勢いをさらに加速させている。一方の名古屋は3節以降勝利がなく、最下位に沈む。課題の守備を強化するために今夏に獲得した中谷 進之介ら新加入選手が、苦境脱却のキーマンとなるだろう。
広島を追うFC東京は、ホームに横浜FMを迎える。前節は柏に1-0で競り勝った。これで5試合連続無失点と守備の安定度は群を抜く。一方の横浜FMは前節、仙台相手に圧巻のゴールラッシュを実現。伊藤 翔のハットトリックを始め、8ゴールを奪って仙台を粉砕。リーグナンバーワンの攻撃力が、FC東京の堅守をいかに打ち破るのか。興味深い一戦となりそうだ。
3位の川崎Ｆはホームに長崎を迎える。前節は札幌に競り勝ち、3連勝を達成。ようやくエンジンがかかってきた昨季王者は、このまま勢いに乗ることができるか。長崎は2連敗で15位に沈む。今節敗れれば降格圏に沈む可能性もあるだけに、強い危機感を備えてこの試合に臨むだろう。前節は不発に終わった攻撃陣の奮起が何よりも求められる。
Ｃ大阪はホームに浦和を迎える。前節はいいところなく、清水に完敗を喫した。不安を覗かせる守備組織を上手く修正したいところ。一方の浦和は前節、名古屋に快勝を収め4試合ぶりに白星を手にした。3ゴールを奪ったセットプレーが今節もカギを握りそうだ。
札幌はホームで磐田と対戦。前節は川崎Ｆに敗れ、これで3試合勝利なしとなった。上位争いに踏みとどまるためにも、正念場の一戦となる。勢いを失いつつある攻撃面をどう機能させていくのか。ペトロヴィッチ監督の手腕に注目が集まる。対する磐田はリードを守り切れずに鹿島と引き分けた。それでも3得点と課題の攻撃面に改善が見られており、状態は悪くない。新加入の大久保 嘉人の起用法も今節の注目ポイントとなるだろう。
鹿島はホームに柏を迎える。13位と苦しい状況に置かれるなか、終了間際に追いついた磐田戦の粘り強さを今節にも持ち込みたい。柏は前節、FC東京に競り負け12位に転落。その試合で負傷交代した中村 航輔の欠場が濃厚のなか、他の守備陣が意地を見せたいところだ。
Ｇ大阪は前節、広島に完敗。4試合勝利から見放されており、苦しい状況は続く。隙を見せた守備を修正できないようだと、今節も苦戦は免れないだろう。一方の清水はＣ大阪に完勝を収め、勢いに乗る。積極的な姿勢が実を結んだだけに、今節もアグレッシブな戦いを示して連勝を狙う。
■各試合の見どころをチェック
名古屋vs広島
神戸vs湘南
鹿島vs柏
札幌vs磐田
FC東京vs横浜FM
川崎Ｆvs長崎
Ｇ大阪vs清水
Ｃ大阪vs浦和
鳥栖vs仙台
