明治安田生命Ｊ２リーグはシーズンの4分の1を消化。序盤戦の戦いを終え、今季の勢力図が徐々に明らかとなっている。
11節を終えて首位に立つのは水戸だ。ここまでわずか4失点の堅守を武器に、無敗をキープ。安定感抜群の戦いを続けている。今節はアウェイで町田と対戦。前節は新潟相手に無得点に終わっただけに、攻撃面の迫力を生み出せるかがポイントとなる。対する町田は2試合勝利がない。それでも前節は終了間際に追いつき、琉球と引き分けた。その粘り強い戦いを今節でも体現したいところだ。
2位の山形はホームに岡山を迎える。前節は福岡に競り勝ち、3試合ぶりの勝利を挙げた。堅い守りと鋭いカウンターを武器に、2連勝を狙う。岡山も4戦負けなしと好調を維持する。注目はイ ヨンジェ。ここ4試合で4得点を記録するこのストライカーが、さらなる浮上のためのキーマンとなるだろう。
3位の大宮はホームで愛媛と対戦。前節は千葉と引き分け連勝は5でストップしたが、7試合負けなしと安定した戦いを続ける。前節無得点に終わった攻撃陣の奮起が求められる。愛媛は3試合勝利がなく15位に沈む。立ち上がりの失点で試合を苦しくしているだけに、試合の入り方に細心の注意を払いたい。
4位の甲府はホームに千葉を迎える。前節はリードを守り切れずに愛媛と引き分けた。追加点を奪うことが重要なテーマとなりそうだ。千葉は4戦未勝利と、再び苦境に陥っている。4試合でわずか1得点の攻撃面にテコ入れを図りたい。
柏は4試合連続引き分けと停滞感が漂う。ここ3試合はすべてスコアレスドロー。押し込みながらも決めきれない戦いが続いており、フィニッシュ精度の向上が何よりのテーマとなる。対戦相手の鹿児島は最下位に沈んでいるものの、ここ2試合は負けがなく、復調の気配を示す。2試合連続無失点の守備が今節もよりどころとなるはずだ。
6位の金沢はホームで福岡と対戦。リーグ最多の17得点を記録する攻撃に特長があり、2試合連続無失点と守備も安定。勢いをさらに加速させていきそうな気配だ。対する福岡は勝ち負けを繰り返し、なかなか浮上のきっかけを見出せていない。前節は山形に0-1と惜敗。終了間際の失点で敗れただけに、試合の終わらせ方が重要なテーマとなりそうだ。
琉球は岐阜の本拠地に乗り込む。開幕4連勝の後、7試合勝利がなく、苦しい状況に陥っている。このままずるずると引き下がらないためにも、正念場の一戦となりそうだ。対する岐阜も8試合勝利がない。それでも前節は栃木と引き分け、連敗を4で食い止めた。ともに勝利から見放されるなか、目に見える結果を手にし、好転のきっかけを見出すのは、果たしてどちらのチームか。
新潟はホームに山口を迎える。4試合連続引き分けと勝ち切れない戦いが続く。守備の安定感は生まれつつあるだけに、吉永 一明体制下での初勝利は近いか。山口は2連勝と調子を上げていたものの、前節は金沢に完敗。攻撃陣が沈黙した前節の反省を生かし、巻き返しの一戦としたい。
横浜FCはホームで京都と対戦。前節は柏とスコアレスドローに終わっている。なかなか浮上のきっかけを見出せていないが、無失点に抑えたのは好材料。今節も守備の安定を保ちながら、前線のタレントを生かす戦いに勝機を見出したい。京都はここ2試合勝ちがなく、勢いは停滞気味。支配率の高いサッカーを展開しながらも、得点力不足を露呈。フィニッシュ精度の向上が浮上のためのキーワードとなる。
徳島は4試合勝利がなく、足踏みが続く。勝ち切れない試合が目立つだけに、追加点を奪えるかが重要なテーマとなる。対戦相手の栃木は6試合勝利がなく20位に沈む。大黒 将志が2試合連続ゴールと調子を上げてきたのは好材料で、このエースが苦境脱却のキーマンとなりそうだ。
ホームに長崎を迎える東京Ｖは5試合勝利がなく、苦しい戦いが続く。リードを守り切れない戦いが目につくだけに、終盤の試合の進め方に修正が求められるだろう。長崎は4試合負けなしと復調の気配を漂わせている。前節は鹿児島にスコアレスドロー。沈黙した攻撃陣が意地を見せたいところだ。
■各試合の見どころをチェック
金沢vs福岡
鹿児島vs柏
大宮vs愛媛
新潟vs山口
横浜FCvs京都
甲府vs千葉
徳島vs栃木
東京Ｖvs長崎
町田vs水戸
山形vs岡山
岐阜vs琉球
