王者・横浜FMと首位の川崎Ｆの一戦は、打ち合い必至の激闘の予感。困難を乗り越えた鳥栖は約1か月ぶりの戦いに挑む【プレビュー：明治安田Ｊ１ 第14節】

明治安田生命Ｊ１リーグは、5日に第14節の9試合が行われる。

今節の注目は横浜FMvs川崎Ｆの“神奈川ダービー”だろう。前年王者と今季の首位チームの対戦は、ともに攻撃力に自信を持つだけに、多くのゴールが生まれるエキサイティングな一戦となる可能性が高い。

横浜FMは4試合負けがなく、この間に14得点を記録する。昨季MVPの仲川 輝人が調子を上げているのは好材料で、このエースの出来がカギを握りそうだ。一方の川崎Ｆも前節は清水に5-0と快勝。水曜日に行われたルヴァンカップでも6得点を奪っており、勢いは増している。こちらは前節、復帰した中村 憲剛が注目選手となる。

2位のＣ大阪はホームに浦和を迎える。2連勝と勢いを取り戻しており、川崎Ｆ追走の一番手を担う。2試合連続ゴール中と好調の清武 弘嗣が今節も重要な役割を担いそうだ。一方の浦和も状態は悪くない。前節は大分に逆転勝利。ここ7試合で7得点を決めているレオナルドがＣ大阪の堅守を崩せるか。

3位のFC東京は、大分の本拠地に乗り込む。前節は外国籍トリオの活躍で、Ｇ大阪に快勝を収めた。今節も強力なトリオの爆発が期待されるが、水曜日のルヴァンカップで結果を出した安部 柊斗も注目選手となる。一方の大分は3戦未勝利と、なかなか調子が上がってこない。前節は先制しながらも浦和に逆転負け。隙を見せた守備組織を上手く立て直したいところだ。

4位の名古屋はホームに鹿島を迎える。3戦負けなしと好調を維持し、この間すべて無失点。一方で得点力に課題を抱えており、前田 直輝ら攻撃陣の奮起が求められる。鹿島は前節、柏に逆転勝利を収め、2連勝を達成した。柏戦で2ゴールを奪い、勝利の立役者となった土居 聖真にかかる期待は大きい。

その鹿島に敗れた柏は、アウェイで清水と対戦。オルンガは変わらず好調を維持しているが、守備陣に怪我人が増えているのが気がかりな点。代わってピッチに立つ選手が意地を見せられるか。一方の清水は3連敗と苦戦が続く。3試合で12失点を喫する守備組織を立て直せないようだと、今節も苦戦は免れないかもしれない。

札幌はホームに広島を迎える。6試合勝利がなく、苦しい状況にある。それでも前節は課題の守備が無失点に抑えただけに、今節も粘り強い対応を実現したいところだ。一方の広島も4戦未勝利と元気がない。失点が続いているだけに、持ち前の堅守を取り戻すことがテーマとなる。

仙台はホームでＧ大阪と対戦。3試合勝利がなく、状態はいいとは言えない。それでも前節は先制されながらも粘りを示し、1-1で広島と引き分けた。今季初出場でゴールを決めたベテランの兵藤 慎剛に期待がかかる。Ｇ大阪も3戦未勝利と、調子は下降気味。3試合で7失点と守備の脆さを露呈しており、このポイントの修正がテーマとなりそうだ。

湘南は6連敗で最下位に沈む。6試合中4試合で完封負けと、得点力不足が低迷の要因だろう。前節の鳥栖戦は中止となり、2週間ぶりの一戦となる。良いコンディションで臨めるだけに、走力で相手を上回りたいところだ。対する神戸は3戦負けなしながら、ここ2試合は勝ち切れていない。それでも前節は終盤に意地を見せ、2点のビハインドを追いついた。ルヴァンカップで川崎Ｆに大敗を喫したダメージが懸念されるが、その試合で復帰したアンドレス イニエスタにかかる期待は大きい。

鳥栖は約1か月ぶりの一戦となる。新型コロナウイルスの影響で4試合が中止となり、チーム活動の休止も余儀なくされた。そうした困難を乗り越えて迎える一戦で、持てる力を十分に発揮してもらいたい。対戦相手の横浜FCは前節、Ｃ大阪に敗れ、連勝が3でストップした。立ち上がりの失点でリズムを崩しただけに、試合の入り方がポイントとなりそうだ。

■各試合の見どころをチェック
札幌vs広島
横浜FMvs川崎Ｆ
清水vs柏
名古屋vs鹿島
仙台vsＧ大阪
湘南vs神戸
大分vsFC東京
鳥栖vs横浜FC
Ｃ大阪vs浦和