天皇杯2回戦、J2磐田とJ3讃岐がミッドウィークのナイトゲームで火花を散らす。
このラウンドから登場する磐田は、2003年度に天皇杯王者に輝いた過去がある。近年はコンスタントにベスト16へコマを進め、2017年度、2018年度、2021年度はベスト8まで進出。だが、準優勝に終わった2004年度以降は、ベスト8の壁を越えることができていない。20大会ぶりの天皇杯戴冠を目指し、新たな歴史の1ページを刻む挑戦がいよいよ始まる。
とはいっても、J1昇格を目指している今季、リーグ戦が最優先なのは変わらない。JリーグYBCルヴァンカップにも参戦しているチームは、カップ戦ではターンオーバーを積極的に採用し、チームの底上げを図る場にしてきた。中3日で仙台でのリーグ戦を控える今回も、ルヴァンカップと同様の位置づけで臨むだろう。
ただ、「われわれにとって無駄な試合は1試合もない」。そう常日頃から強調する横内 昭展監督は、チームの底上げを図るために、選手にさらなる成長を求めてきた。そして、リーグ前節・秋田戦でJリーグ初ゴールを決めた藤原 健介のように、カップ戦の機会を生かしてリーグ戦でのチャンスをつかむ選手も現れている。
また最近では、高野 遼や大森 晃太郎、長期の出場停止処分を受けていたファビアン ゴンザレスなどが復帰。アピールの場に飢えている選手が多く、チーム内の競争は熾烈になっている。そういった選手たちがどういう形でアピールできるか。活躍を期待したい一戦だ。
対する讃岐は、香川県予選決勝・多度津FC戦を8-0と圧勝し、本戦への出場権を獲得すると、1回戦では佐賀県代表のBrew KASHIMAと対戦。序盤に先制を許す展開となったが、後半立ち上がりに岩岸 宗志のゴールで追いつくと、73分には森 勇人のゴールで逆転に成功。アマチュアチームに対して思わぬ苦戦を強いられたものの、プロチームとしての意地を見せ、2回戦へとコマを進めている。
ただ、明治安田J3では現在17位と苦戦を強いられている。開幕戦での白星を含め、J3第5節までに3勝を飾って好スタートを切ったが、その後は7試合勝利から遠ざかり、そのうち6試合で無得点と攻撃陣が沈黙。総得点数はリーグワーストタイと攻撃面に課題を抱えている。
また、好調な富山と対戦したリーグ前節は、3失点を喫して完敗。格上の磐田を倒すためには、押し込まれる展開となっても安定した守備をベースにしのぎ、数少ないチャンスを仕留めていく決定力が問われる。ここで成功体験を得られれば、リーグ戦に向けても大きな自信を手にすることができるだろう。挑戦者として高いモチベーションを持って臨むことが、勝利への扉を開くために欠かせないポイントだろう。
過去に両者は、2014、15年とJ2で四度対戦し、磐田が2勝1分1敗と勝ち越している。8年ぶりの対決では、磐田が格上としての力の差を見せつけるか、讃岐が現状を打破するジャイアントキリングを成し遂げるか。どちらが3回戦へコマを進めるか、注目だ。
[ 文:森 亮太 ]