クラブ史上初のタイトルを獲得した天皇杯決勝・鹿島戦を終え、短いオフを経て今季に入った神戸。今季初戦だったFUJI XEROX SUPER CUPでは横浜FMとのPK戦にもつれ込む激戦を経て、今季初タイトルを獲得。続くAFCチャンピオンズリーグ(ACL)では、マレーシア王者のジョホール、ACL常連の水原三星を撃破するなど好発進を切った。
J1開幕戦・横浜FC戦は1-1のドローとなったものの、昨季終盤から公式戦9戦連続で負けなしであり、積み上げてきたポゼッションスタイルは確かな強さに直結。アンドレス イニエスタを司令塔に、古橋 亨梧や小川 慶治朗、今季加入したドウグラスら前線のアタッキングはリーグ屈指の迫力を伴う。今季は前線からのプレス強度をより高めており、攻守にアグレッシブな姿勢が磨かれている。
活動再開後は、フィジカルの強化、コンディション作りを徹底し、戦術的トレーニングと段階を踏みながらリーグ再開に向けて着々と準備を進めてきた。完全非公開で実施されているため、この広島戦における戦い方など未知な部分が多いものの、チームとしての準備に余念はなさそうだ。
今季はレギュレーションの一部が変更され、選手交代に関しては『3』→『5』となった。トルステン フィンク監督は「すごく良いルール変更だと思いますし、これによって、試合のテンポが落ちず、ケガ人も少なくなると思うし、全体的には良いルールだと思う。5回試合を中断するのではなく、(交代の回数は)以前と同じ3回まで(ハーフタイムを除く)ということなのでそこもよく考えていると思いますし、今後も活用してほしい」と歓迎。ドイツ国籍指揮官の“用兵の妙技”にも注目は集まる。
一方、広島もまた、今季は好スタートを切っている。2月16日のJリーグYBCルヴァンカップCグループ第1節・横浜FC戦に2-0で勝利すると、J1開幕戦では鹿島を3-0で撃破。昨季からメンバーに大きな変更はなく、ドウグラス ヴィエイラとレアンドロ ペレイラは2つの公式戦でそれぞれゴールを挙げている。
[3-4-2-1]のシステム、選手のチームスタイルへの理解、安定したディフェンス力や鍛え抜かれたサイド攻撃など、城福 浩監督が指揮を執って3年目のシーズンを迎える中で、着実な成熟をピッチで示す広島。開幕節だけとはいえリーグ戦は首位に立ち、今季も優勝争いに確実に絡むことが想定される強さを見せつけている。
それぞれが良い状態で開幕を迎えたものの、活動休止を余儀なくされ、トレーニング再開を経てようやくたどり着いたリスタートの一戦。リモートマッチという独特の空気感の中で、どんなゲームが繰り広げられるのか。神戸vs広島は、J1第2節の全試合が開催される4日で最も遅い19時30分にキックオフを迎える。
[ 文:小野 慶太 ]
