川崎Fは向かうところ敵なしの状況でこの一戦を迎える。開幕からここまで無敗。特に再開後の4戦は全勝だ。勝点13で首位に立つ現在のチーム状態は攻守ともに盤石で、選手が入れ替わってもチーム力を落とさない。14得点3失点という数字も際立っており、特に4連勝中は毎試合複数得点と攻撃力の高さが目立つ。前節は横浜FCと対戦し、1-1の時間が長く続いたものの、75分に負傷から戻ってきた小林 悠の今季初ゴールが決まると、立て続けに4ゴールを奪取。終わってみれば5-1と大勝した。この勢いをさらに加速させるべく、敵地に向かう。
一方、ホームチームの仙台は少しずつ一歩一歩進んでいるというところ。今季から指揮を執る木山 隆之監督が「攻守とも、何度もチャレンジできる」と表現するような厚みある攻撃と守備を可能にするため、試合を重ねながらチーム力を上げているところ。だが、第2節で今季初勝利を挙げてからは、内容面で手ごたえを得ていても結果では足踏みが続く。前節・札幌戦では2点をリードして進めていたが、10人の相手に2失点して追いつかれ、引き分けに終わってしまった。今季ホーム初勝利を狙う上で川崎Fはあまりにも強大な相手だが、「しっかりつなげて、個々の能力もあるチームなので、もっと周りとの声や、守備の強度を高められるようにしていきたい」と椎橋 慧也が意気込むように、サポーターが戻ってきたホームで勝利に向けたチャレンジを何度でも続けたいところだ。
この一戦は前節から中3日ということも含め、さまざまな“組み合わせ”を楽しめる試合とも言える。
例えば、選手同士の組み合わせ。分厚い選手層を誇る川崎Fは4連勝中も、出場機会を得た選手が次々ヒーローとなってきた。例えば前節は負傷で欠場したジェジエウに替わって車屋 紳太郎がCBに入り、谷口 彰悟とともに相手をはね返した。一方の仙台は、第2節から第4節では試合ごとに半分以上の先発が入れ替わりながら、基本システムを機能させてきた。その中で第3節には素早く抜け出す山田 寛人、第4節にはアレクサンドレ ゲデスといった新加入選手がゴールを決めてきた。両チームの先発メンバー、あるいは途中出場選手がどんな組み合わせで攻防を繰り広げるのかが見ものだ。
あるいは、川崎Fであればテンポの良いパスワークとアクセントとなる長谷川 竜也や三笘 薫らのドリブルとの組み合わせ。仙台であれば、右サイドのSB蜂須賀 孝治とウイングのジャーメイン 良のような縦の連係と、逆サイドへ出すサイドチェンジを織り交ぜた横の連係との組み合わせ。こういったそれぞれの磨いている武器の組み合わせもまた、観客を楽しませてくれるはず。多くの面白い組み合わせを発見できる試合となることを期待したい。
[ 文:板垣 晴朗 ]


