前節・仙台戦は今季初めて先制点を奪われ、2点のビハインドを負う展開となった。それでも途中出場の選手たちが躍動して主導権を握っていく。長谷川 竜也の負傷により投入された三笘 薫はドリブルで次々と相手をかわし、旗手 怜央は負けん気の強さでハードワーク。大卒ルーキーコンビがチームをけん引した。その中でも特筆したいのは、ゴールへの執着心を剥き出しにする小林 悠だ。58分に旗手のクロスをドンピシャヘッドで合わせて1点を返し、1分後にはポストプレーから全力で走り込んだ山根 視来の加入後初得点をアシスト。最後は68分、大島 僚太のクロスをジャンピングボレーで射止めて、2得点1アシストの活躍で逆転勝利へと導いた。
「自分たちのことに集中して戦うことができれば、必ず点が取れると思っていた。1つ取れば点は重なっていくだろうと予想はしていたので、選手が焦れることなく1点目を取ったこと、そのあとに畳みかけられたことは良かった」(鬼木 達監督) 前々節・横浜FC戦に続き、苦しいときに途中投入の選手が結果を残せる選手層の厚さをあらためて証明した。それだけに今節の先発に指揮官は頭を悩ませるだろう。湘南との古巣戦で気合いの入っている山根はピッチに立ちたいはず。ここまで全試合に先発出場しているが、疲労を感じさせない動きを披露しており、湘南戦でもアグレッシブなプレーに期待したい。
対する湘南は前節、鹿島と対戦。湘南と言えば前線からのハイプレスが代名詞の1つだが、この日は引いた守備ラインからカウンターで攻撃に出ていく形で試合を推移させていった。すると66分にCKから途中出場の石原 直樹が合わせて先制し、1点を守り切って今季初勝利をつかんだ。試合後に浮嶋 敏監督が「圧勝やキレイな勝ち方ではないですけど、ベルマーレらしい良い戦いができた勝利だった。6試合目にして勝つに値したゲームだったと思います」と話したように、泥臭くボールを追いかけて攻撃し、ゴール前で体を張る守備が生んだ結果だった。
そして今節の相手は首位の川崎F。「このまま勢いに乗って、次も良い準備をしてチームとしてしっかり戦っていきたい」と岩崎 悠人が意気込むようにひるむことはない。自分たちの全力をピッチで表現したい。
そんな一戦で湘南は守備の開始位置をどこに設定するのだろうか。前節と同様に守備ラインを低くするのか、それとも前からアグレッシブに行くのかは注目点。これに対して川崎Fは相手を見ながらバリエーションあふれる攻撃で、どうゴール前へと進入していくのかは楽しみな部分だ。
[ 文:高澤 真輝 ]


