ただ、グループ首位通過が決まったわけではない。28日に実施された傑志とチェンライ・ユナイテッドの一戦では、傑志が劇的な勝利を収めて、神戸との勝点差を『1』に縮めた。第2節の神戸戦でもゴールを挙げたアレックス アカンデらが光ったパフォーマンスを見せて、グループステージ突破に望みをつなぎ、チームのモチベーションは最高潮にあるとみていい。今節は激しい試合になることが想定される。
グループステージ突破が決まった状況を受けて、ロティーナ監督は「ここ(タイ)に来たときは自分たちに2つの目標があった。1つ目が決勝ラウンドへの進出を決めること。2つ目がチームのプレーの質を上げるというところ。1つ目の目標は達成できたので、残りの時間で引き続きチームの成長のために練習を重ねて、最後良い形で終わりたい」とコメントしている。
神戸がこのタイ遠征におけるテーマとしてきたのは、結果を出すことに加えて、ロティーナ監督体制となった中でのチームビルディング。指揮官が落とし込む戦術やサッカーに対する考え方を選手たちが吸収し、より体現力を磨き上げてきた。ここまでの3試合を有意義なものとして活用してきたが、今節対戦する傑志の士気の高さは、神戸にとって極めて貴重な時間を提供してくれることだろう。本気の相手とのゲームは、未勝利が続くリーグ戦の巻き返しへ、チーム、選手個々にとって大きな経験値となる。
タイでの初戦だった傑志との第2節を振り返ると、15分に郷家 友太が先制ゴールを挙げて主導権を掌握し、ボールポゼッションで優勢に立ちながら試合を進めた。ただ、徐々に相手の反撃を受けゴールに迫られるシーンが増加するなど苦戦。それでも終盤、途中出場の汰木 康也のクロスを井上 潮音がダイレクトで合わせて2点目を奪い、アディショナルタイムに失点を喫したものの、2-1で勝ち切っている。
今節へ向けて、ロティーナ監督は「自分たちができることを最大限ピッチで表現することがわれわれの考え。傑志は間違いなく次のラウンドに進むために結果が必要な試合だと思う。自分たちも予選突破は決まっているが、そういう中でも自分たちのサッカーを続けて、相手へのリスペクトを持って試合に臨みたい」と抱負を述べる。酒井 高徳も「チームの完成度をより高くするためにも、タイでの試合はすべてが大事。まずは予選を1位で突破する。自分たちに必要な自信をつけるためにも全力で戦いたい。1戦目の結果、前節の結果は関係なく、新しい気持ちで臨んで、勝ってスッキリして日本に帰れればなと思う」と意気込みを口にした。
チームとして共有する改善点を解消し、さらなるクオリティーアップへの確かな自信を育みたいところだ。
[ 文:小野 慶太 ]