AFCチャンピオンズリーグ(ACL)はいよいよノックアウトステージに突入。浦和がラウンド16で対戦するのは、マレーシア・スーパーリーグで8年連続優勝と絶対王者に君臨しているJDTだ。
グループステージでのJDTは、川崎Fとの第2節は0-5で大敗したものの、第5節・広州FC戦で勝利すると、難敵である蔚山にも勝利。見事にグループIの首位突破を決めた。
その後も好調を維持しており、国内リーグ戦では現在5連勝中。ここまで12勝2分、39得点7失点と圧倒的な成績で、いまだ無敗を貫いている。さらに6月末には新戦力としてジョルディ アマトを獲得した。スペイン出身のジョルディ アマトは各年代別のスペイン代表に選ばれており、かつてはイングランドのスウォンジーでも活躍。このCBはいまだ国内リーグではプレーしていないが、ACLのメンバーリストに入っており、浦和戦でのデビューがささやかれている。
かように気が抜けないJDTだが、彼らが躍進した理由には地の利があった。グループIの試合が行われたのはマレーシアで、ホームの大声援を力にグループ首位突破を決めている。
今回の東地区ラウンド16は日本、埼玉開催である。浦和は完全ホームでノックアウトステージに臨めることとなった。勝ち上がれば最大3連戦、中2日の過密日程となるが、すべて埼玉スタジアム2002で試合ができるのはこの上ないアドバンテージだ。
チーム状態もすこぶる良い。メンバーを大幅に入れ替えた明治安田J1第24節・名古屋戦こそ敗れたものの、7月以降に喫した敗北はこの1回のみ。直近の第25節・磐田戦では6-0の大勝を飾っており、この上ない状況でアジアの戦いに挑むことができる。
ここ最近の浦和は、シーズン前半戦がウソのような充実ぶりだ。負傷者は何名か発生しているものの、主力と言えるメンバーが固まりつつある。ブライアン リンセンが浦和デビュー戦で負傷する不幸に見舞われながらも、懸案の最前線には松尾 佑介がすっぽりと収まった。機動力を生かし、御膳立てとフィニッシュの両面で力を発揮している。
中盤では岩尾 憲と伊藤 敦樹のコンビが盤石となりつつあり、ダヴィド モーベルグがいよいよ欧州規格の本領を示し始めている。また、小泉 佳穂と江坂 任も異なる個性を示し、共存することでも使い分けることでもピッチに影響力を発揮できることが分かった。
後方を見渡しても、酒井 宏樹が負傷から早期の復帰を果たし、アレクサンダー ショルツも欠場1試合でスタメンに復帰。岩波 拓也と西川 周作は格段の進化を遂げている。アジア制覇に挑む準備は万端に整った。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
