横浜FMのACL出場は今回で六度目。2020、22年のベスト16が過去の最高成績で、ベスト8以上が当面の目標となる。今大会は昨季の明治安田J1王者として参戦し、グループステージの組み合わせ抽選ではポッド1にシード。抽選の結果、仁川のほか、昨季の中国スーパーリーグ2位・山東泰山、2022-23シーズンのフィリピン・フットボールリーグ覇者のカヤFCと同組となった。
今季からACLは秋春制での開催に移行し、初の9月開幕となる。リーグ戦で優勝争いが激しくなる時期とグループステージの開催時期が重なり、横浜FMにとっては難しい舵取りが求められる。さらに横浜FMの現況として、8月に大ケガを負い、今季絶望となった畠中 槙之輔ら少なくない長期離脱者を抱えており、「小さなグループ」(ケヴィン マスカット監督)での総力戦でシーズン残り約3カ月間を乗り切らなければならない。
横浜FMは今季のテーマとして『成長』を掲げてきた中、その真価が問われる局面と言えるだろう。ケヴィン マスカット監督の言葉が熱を帯びる。
「コンディションがフィットしている選手全員が必要だ。何人かの選手は開幕から出続けている。ケガ明けの選手や長くゲームに関わることのできなかった選手たちが最近、試合に関わるようになってもきた。フィットしている選手全員にチャンスがある。だから、選手たちには良い準備をしてほしい」 現段階で今季終了となる12月13日のグループG第6節まで少なくとも公式戦15試合を残している。ハードスケジュールではあるが、見方を変えれば、出場機会の少ない選手にとって大きなチャンスが転がっている状況でもある。直近のJ1第27節・鳥栖戦(1△1)で同点ゴールを奪った吉尾 海夏が「過密日程なのは限られたチーム。それを楽しみにしてやる。(自分にとっては)チャンス」と語るように、若手たちの士気も高い。
そんな横浜FMと相対する仁川は、全北現代の国内カップ戦優勝に伴い、繰り上がりでACLプレーオフ出場権を獲得。8月のプレーオフでは延長戦の末にハイフォン(ベトナム)を3-1で破り、本戦に勝ち上がってきた。今季のKリーグ1では30試合を終えた16日時点で11勝10分9敗の6位。いまひとつ調子が上がっていない。
グループ1位のみが自動的にグループステージ突破が決まるだけに、勝点3の価値は高い(2位の場合、東地区の各グループ2位の中で上位3つに入ればグループステージ突破となる)。日本勢で唯一ホーム開幕を迎える横浜FMとしては、多くのサポーターの後押しを追い風に勝点3を手にし、優勝戦線に残るリーグ戦に勢いをつなげたい。
[ 文:大林 洋平 ]