ピッチコンディションの問題などがあってパスワークを誇示できず、フィジカル勝負に屈した経験は枚挙に暇がない。
今節は初戦を勝利したチーム同士の一戦。川崎Fとしては前回大会のグループステージで1位通過を許したJDT(マレーシア)の存在を考えても(この3チームは前回大会も同グループだった)、ホームでは是が非でも勝点3が欲しい。
だからこそ、試合4日前に開催されたリーグ前節・新潟戦では一部の選手を温存。かなりメンバーを入れ替えて臨んでいた。3失点を喫して敗れてしまったものの、CKの流れとPKから2ゴールを奪ったことを前向きに捉えたい。そして、先発を回避する格好となった瀬古 樹や橘田 健人、メンバー外となっていた大南 拓磨らは、この蔚山戦で周囲をも助ける奮闘が求められる。
一方で、負傷者の状態は気になる。リーグ前々節・湘南戦で車屋 紳太郎、佐々木 旭が負傷交代。彼らは新潟戦ではベンチ入りせず、練習をこなせていない。ジェジエウはいまだ練習に部分合流の状態で、DFのチョイスは気になるところだ。また、ここ数試合は4バックと3バックを併用しており、どちらの形で臨むのかも注目点となる。
蔚山は、ホームでの前節・パトゥムユナイテッド戦を3-1で勝利。ハンガリー代表FWアーダーム マルティンがハットトリックの大活躍でタイの強豪を退けている。リーグ前節は土曜日に開催されたが、メンバーを入れ替えていた。この川崎F戦に注力しているのは間違いない。韓国代表歴が豊富なGKチョ ヒョヌ、DFキム ヨングォン(元FC東京、大宮、G大阪)、チョン スンヒョン(元鳥栖、鹿島)、イ ミョンジェ(元新潟)、MFイ チョンヨンといったおなじみのメンバーもそろう。外国籍選手も強烈で、ホン ミョンボ監督はさすがのマネジメントでチームを上位に進出させてきた。
川崎Fとしては、蔚山に前線でタメを作らせることなく、可能な限り相手陣でサッカーを進めたいところだ。
「2年連続で蔚山戦に出場したが、負けてしまっている。借りを返さないといけない。それに、(リーグ前節に続いて)ホームで連続して負けるわけにはいかない」 そう語ったのは橘田で、同じ思いはほかの選手も持っていることだろう。
2014年以来となる蔚山撃破の先に、ノックアウトステージ進出や念願のACL制覇が見えてくる。ここで負けてしまうと困難な道が待ち構える。グループ首位を懸けて、川崎Fはすべての力を凝縮して乗り越えていく。
[ 文:田中 直希 ]