アウェイでの前回対戦は甲府にとってACL初戦で、高揚感と不安の中で迎えた。“勝てた試合”と思える0-0での勝点1は悔しい結果だったが、初めてのACLで挙げた貴重な勝点でもあった。そこから約2カ月。甲府はアウェイで浙江FC(中国)に敗れたものの、ホーム・国立競技場ではブリーラム(タイ)と浙江FCに勝利し、勝点7でグループH首位タイにつける。今節は勝点7で並ぶメルボルンシティをホームに迎える一戦であり、グループステージ突破に大きく影響する大一番。甲府が勝って、4位の浙江FCが3位のブリーラムに勝てば1位通過が決まるだけに、今節で決めたいという思いが出てくる。
メルボルンシティは国内リーグでは現在12クラブ中9位で、現地時間10月29日のアデレード戦に0-6で敗れると、ラド ヴィドシッチ監督が退任となり、かつて広島でプレー経験のあるアウレリオ ヴィドマー氏(56歳)の監督就任が現地時間11月1日に発表されている。篠田 善之監督は「(監督交代で)大きく変わってはいないが、ビルドアップで10番(トルガイ アルスラン)がより前に残る形であることを感じる」と話し、「相手はリーグ戦の間のACLだが、メンバーを大きく替えてこないと思うが……。いずれにしてもうまい、能力が高い選手が各ポジションにいるだけに、油断はできない」と付け加える。
甲府はリーグ戦が終わってから2週間以上空いているため、試合勘やゲーム体力などは不安要素。ただ、キャプテンの関口 正大は「国立競技場で試合をすると“クッ”と上がってくるものがある。アップでピッチに入っていくだけでも『やるぞ』という気持ちにさせてくれる。これは全員が感じるもので、やればできるメンバーがそろっているので心配はしていません」と話す。受け止め方は選手個々によって違うだろうが、リーグ戦終了後にいったんエンジンを切って4日間のオフを挟み、スタートボタンを再び押した甲府。篠田監督は「最初は硬さや重さがあるかもしれない。インテンシティーの高さに慣れる時間は必要かもしれない。相手は連戦だし、アウェイの移動の大変さもあるので読めないし、やってみないと分からない」と話す。
篠田監督はスタメンや23人の登録メンバーについては試合2日前の段階で「まだ決めていない」と言い、「みんなこの試合の重要性を理解しているし、みんな良い状態。誰をスタートでいくか、23人のメンバーについても迷っている。今季最後のホームゲームというか、日本国内での試合。良い状態の選手をピックアップして、良いパフォーマンスを見せたい」と話した。多くのサッカー仲間が背中を押してくれるであろうメルボルンシティ戦。“Jリーグ代表”、日本を代表する喜びと責任感が選手の気持ちを高めて力になり、勝利を手にすると信じている。
[ 文:マツオ ジュン ]


