川崎Fは9日に天皇杯決勝を柏と戦った。90分、さらには延長戦でも得点が生まれず、PK戦でも8-7と大接戦。最後の最後まで戦い抜いたチームは2021シーズン以来となるタイトルを獲得した。ただ、プレッシャーの掛かった試合を戦ったことで、選手たちには疲労がたまっている。
試合後、そのまま千葉県内に宿泊して翌日に韓国へ移動。その後調整して12日の蔚山戦に備えることになる。中2日でのゲームであり、首位通過が決まっている中での今節は、選手たちに無理をさせることはないだろう。
10日には、川崎Fに3シーズン在籍したジョアン シミッチ、5シーズン在籍して副将としてもチームに貢献したレアンドロ ダミアンの契約満了が発表された。ファン・サポーターから愛された2人であり、惜別のメッセージがSNS上を賑わせている。天皇杯決勝を負傷により欠場したマルシーニョとともに、この試合の出場可否は注目される。
以上の状況を踏まえれば、天皇杯決勝で先発しなかった選手、それに負傷していない選手がピッチに立つことは容易に想像できる。天皇杯決勝で先発出場した登里 享平、山根 視来、脇坂 泰斗といった選手たちは現地入りしたようだが、彼らのような主力がどれだけピッチに立つかもポイントになりそうだ。
一方、柏戦でメンバー外だった山田 新、このところ出場機会に恵まれていない上福元 直人といった選手たちの活躍には期待がかかる。川崎Fにとっては今年の最終戦。気持ちよく勝って日本に帰ってきたい。2021年のACLでは蔚山の地でラウンド16敗退の憂き目に遭っており、それを払しょくしたい思いもあるだろう。
迎え撃つ蔚山は3勝2敗でグループIの2位につける。ノックアウトステージ進出の条件となる、東地区全グループの2位のうち上位3クラブに入るべく、なるべく点差をつけての勝利を狙ってくるはずだ。川崎Fとの前回対戦では終了間際の橘田 健人による決勝点で屈しているだけに、リベンジも期している。その面々にはホン ミョンボ監督、イ チョンヨン、チョン スンヒョン、キム ヨングォンといった日本でもおなじみの名前が連なる。また、最終ラインとGKは多くの選手が11月に行われたW杯2026アジア2次予選の韓国代表に選出されており、トップレベルだ。その守備をベースに、外国籍選手を軸とした攻撃で川崎Fゴールを襲う。その中には、今季のKリーグ1優勝を決める決勝ゴールをアシストした江坂 任もいる。師弟関係にある川崎Fの瀬川 祐輔とのマッチアップも楽しみの1つとなる。
当日は雨混じりで、夜になると気温もぐっと下がりそう。過酷な条件下にあっても、Kリーグ1を2連覇した強豪に対して、川崎Fはどんな戦いを見せるか。
[ 文:田中 直希 ]