神戸との試合後、浮嶋 敏監督は「90分を通して、なかなかわれわれのベストフォームな戦いができなかった」とコメント。「得点を取ったあとにプレスが少し緩くなった。緩くなって下がったことによって、取ったボールが真ん中に入ったところのサポート、もしくは取られたあとの切り替えが遅れたことで、真ん中から真ん中へのカウンターで失点をしてしまった」と振り返っている。
3バックのディフェンスリーダーであり、キャプテンを任されている石原 広教は「自分たちの簡単なミスで逆転されてしまった。プレスがうまくハマらなくなり、徐々に神戸のほうに流れが行ってしまった」と語った。ただ、「自分の中では、何が良くて何が良くなかったという課題は整理できている」とも話していたように、うまくいかなかった原因が分かっているのはある意味でポジティブなこと。いまチームが抱えている課題は、キャプテンのもとでしっかりと共有されている。
中3日での連戦を考えると、おそらくターンオーバーでリーグ戦とはメンバーを入れ替えて臨んでくると予想される。しかし、公式戦3連敗は許されない。この短い準備期間でチームとして課題をどこまで解決できるか。
そんな湘南が天皇杯3回戦で戦う相手はJ3の八戸。現在リーグ戦13試合を戦い、5勝4分4敗。勝点19を獲得し、8位につけている。
4日に行われたリーグ前節・藤枝戦では、53分に相田 勇樹の絶妙なロブパスに反応し、前線へ抜け出した島田 拓海がゴール。この1点を守り抜き、過去2シーズンで4敗している藤枝に勝利を収めた。2人の意思疎通の取れた見事なゴールシーンについて、島田は「勇樹から良いボールがきて、相手に1度体を入れられましたが、ゴリゴリと自分の形に持っていって、最後は倒れてもシュートを打とうと思っていたので、自分らしさが出たゴールだった」と振り返り、相田のアシストについても「しっかり意図があった」と語った。また、「2点目、3点目を取って勝負を決める形が理想だった」とコメントしつつも、「1-0で相手に押されている状態でも全員が勝ちたい思いを持っていたと思いますし、チームとしての粘り強さが出た」と手ごたえを口にした。
八戸は中2日で神奈川県へ移動して天皇杯に臨むことになるため、コンディションの面では不利になるが、良い感触を持ったまま試合に入れそうだ。
天皇杯2回戦ではJ1の横浜FCに2-1で勝利。藤枝戦でゴールを決めた島田と、アシストをした相田がそれぞれ得点を決めている。「チームのスローガンでもある『全緑』で、常にガムシャラに相手に食らいついていきたい」。3回戦の湘南戦へ向けて、そう意気込んでいた島田だが、その言葉通りJ1クラブ相手に連続のジャイアントキリングを巻き起こせるか。
湘南は八戸を相手に磐石の勝利を収め、悪い流れを断ち切るきっかけにできるか。両チームとも是が非でも勝利を手に入れるべく、気持ちのこもった試合になるに違いない。
[ 文:舞野 隼大 ]
