京都は現在、明治安田J2で2位。14日に行われるはずだったJ2第24節・松本戦が悪天候で中止となったため、1試合未消化で暫定的に2位だが、第23節終了時では首位に位置するなど、J1昇格レースのメインキャストを演じている。チームを率いるのは曺 貴裁監督。生まれ故郷で再起を図る指揮官はハードワークや攻守の切り替えを植えつけて、練習から選手を鍛え上げている。天皇杯の2試合で4アシストを記録する白井 康介は、「ここまで天皇杯では、良い試合ができている。浦和のポゼッションに対して、プレスでハメていきたい。自分たちのサッカーを出せれば(3回戦で)柏にも戦えた。J1相手にも自信を持って挑みたい」と自信をのぞかせる。
中止となったJ2第24節のアウェイ遠征に帯同していた選手はコンディションへの影響があるだろうが、天皇杯はリーグ戦と異なるメンバーが先発起用される傾向にあり、影響はそこまで大きくないと考えられる。2回戦・今治戦では李 忠成が今季初ゴールを含む2得点を決め、3回戦・柏戦では荒木 大吾が豪快なゴールを叩き込むなど、出場機会に飢えている選手たちが結果を出している。柏戦で貴重な同点ゴールを決めた中野 克哉は、「リーグ戦以上の強度を発揮できる側面もあると思う。チームの勝利のために全力を尽くしたい」と闘志を燃やす。
対する浦和はJ1で7位という位置だが、3位・鹿島との勝点差はわずかに『3』。今季からチームを率いるリカルド ロドリゲス監督の下、改革を進めている。リーグ前節・鳥栖戦では得点源のキャスパー ユンカーが右頬骨骨折で離脱し、小泉 佳穂もコンディション面によって2試合連続で欠場する中で粘り強く戦い、明本 考浩らの活躍で勝利した。
天皇杯では2回戦でJ3富山、3回戦でJ2相模原をともに1-0で下した。AFCチャンピオンズリーグ出場権の獲得を目指して、天皇杯にも力を入れるクラブにとって、落とせない戦いとなる。
また、京都には浦和に所縁のある選手やスタッフが多い。曺 貴裁監督は現役時代に浦和でプレーしており、浦和のテクニカルダイレクターを務める西野 努氏とディフェンスラインを形成していたこともある。「生まれ故郷である京都のクラブを率いて、思い出のあるたけびしスタジアム(西京極)で、古巣である浦和と戦うとは1ミリも想像していなかった」と率直な気持ちを話しているが、これまでの試合同様、全力で戦いを挑む構えだ。監督を支える杉山 弘一コーチも、現役時代は曺 貴裁監督と同じ時期の浦和で左サイドを務めていた。
選手では荻原 拓也と福島 春樹が浦和からの期限付き移籍中(この試合には出場可能)。森脇 良太や李、武富 孝介も、過去に浦和で活躍した選手たちだ。当事者はもちろん、彼らの在籍当時を知るファン・サポーターにとっても、楽しみな一戦となりそうだ。
[ 文:雨堤 俊祐 ]