J1残留争いを強いられていたG大阪だが、リーグ前節・清水戦は「ワンチャンスをしっかりと決め切って全員で勝てたというのは非常に大きかった」と松波 正信監督が振り返ったように、1-0で辛勝。JFA・Jリーグ特別指定選手としてメンバー入りした山見 大登が途中出場から見事な決勝点をゲット。連敗にピリオドを打ち、順位も12位に浮上した。
過密日程で選手を巧みに入れ替えながら戦っているが、髙尾 瑠とウェリントン シウバが戦線離脱中だ。清水戦ではパトリックが「コンディションというか、蓄積したもの(疲労)もある」(松波監督)と2試合続けてのメンバー外。野戦病院と化しつつある状況で迎える天皇杯3回戦だが、中2日でリーグ次節・FC東京戦を控えていることもあり、フレッシュな選手を主体にした大胆なターンオーバーで挑む可能性も十分ありそうだ。
結果が出ずに苦しんできたチアゴ アウベスもJ1第23節・徳島戦で加入後初ゴールを決め、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)で負傷離脱した小野 裕二もスーパーサブ的な起用ながら、リーグ戦では2試合連続で得点を演出するなど調子を上げている。
リーグ戦を最優先する現状のG大阪だが、カップ戦では優勝を目指しているだけに、勝ち切るメンバーを送り出すはずだ。ACLから帰国後、出場機会に恵まれていない川﨑 修平や塚元 大ら若手にもチャンスが巡ってくる可能性がある。
一方、J2で16位に低迷する松本も、難しいやり繰りを強いられる連戦になりそうだ。14日に行われるはずだったリーグ前節・京都戦は、長野県内における記録的な大雨の影響で急きょ中止に。コンディション面において有利な状況で挑める松本だが、中3日で愛媛とのリーグ戦が控えている。J2残留争いで優位に立つ上でも、愛媛戦は重要な戦いになる。それだけに、名波 浩監督もメンバーのやり繰りに頭を悩ませるはずだ。
両者の2回戦における戦いを振り返っておこう。G大阪は関西学院大に苦戦を強いられ、シュート数では後れを取りながらも3-1で勝利した。松本は琉球を1-0で振り切り、3回戦への切符を手にしている。現在は異なるカテゴリーを戦う両者が、最後に顔を合わせたのは2019年。このシーズンはJ1リーグ戦とJリーグYBCルヴァンカップで計4回対戦しているが、G大阪が3勝1分の戦績を残している。
すでにラウンド16に進出している湘南との戦いに向けて、与えられる切符は1枚のみ。過密日程の中でいかなる顔ぶれをピッチに送り出すのか、注目したい。
[ 文:下薗 昌記 ]
