天皇杯2回戦、京都と富山の試合がたけびしスタジアム京都で行われる。
京都は前回大会でベスト4進出を果たした。今大会も勝ち上がりを狙うが、明治安田J1では6連敗中と苦戦を強いられている。異なる大会ではあるが、勝利を収め、良い形でリーグ戦につなげることを目指す。積極的なプレスとロングボールを蹴られたときの粘り強い守備対応、攻撃では素早いカウンターから得点を狙いたい。金子 大毅は「去年も天皇杯初戦は延長戦までもつれ込む、ギリギリの試合だった。簡単な試合になるわけがない。うまくいかなくても、焦れずにチームとして戦えるかどうか。そこは共有して試合へ挑みたい」と心構えを説いている。
対する富山はJ3で昇格争いを繰り広げており、先週末のJ3第12節・讃岐戦に勝利して首位へ浮上した。高橋 駿太は7ゴールで得点ランキング2位タイにつけており、チーム総得点22はリーグで2番目に多い数字だ。前回大会は2回戦でJ1の神戸に敗れたが、アグレッシブな攻撃と堅実な守備ブロックで結果を出しているリーグ戦の勢いや、カップ戦で上位カテゴリーを破ってやろうという高いモチベーションをプレーで表現して、勝利を目指す。松岡 大智は「自分たちは失うものはない。臆せず思いっ切り向かっていきたい」と意気込みを語っている。
両チームには所縁のある選手やスタッフが多い。京都の宮吉 拓実と太田 岳志は古巣対戦となる。現在J1でゴールを守っている太田は「富山での2年間があるから、いまの自分がある。感謝している。試合に出たらその気持ちをプレーで表現したいし、出なかったとしても今後の自分のプレーで富山の選手が上のカテゴリーでも活躍できることを証明したい」と話している。
一方の富山では、小田切 道治監督が富山第一高から京都パープルサンガ(当時)に加入して、プロのキャリアをスタートさせた。平井 直人GKコーチは京都のユースチームの第一期生として、アカデミーから初めてトップチーム昇格を果たした。先日、日本代表に初選出された川﨑 颯太らの大先輩にあたる。ほかにも古邊 考功コーチや大野 耀平が古巣対決となり、安藤 由翔やガブリエル エンリケは京都で学生時代を過ごしてプロへ羽ばたいていった選手だ。彼らの姿を見ることが楽しみなファン・サポーターもいるに違いない。
直近の試合から中2日ということもあり、両チームともリーグ戦とは異なる選手起用も考えられる。連係面などの難しさがある一方で、出場機会への飢えやアピールのための高いモチベーションは、好プレーを引き出すことにもつながる。そうした部分も、カップ戦の楽しみと言えるだろう。
試合会場はかつて“西京極”の愛称で親しまれていた、たけびしスタジアム京都。京都は地元での試合となるが、いつもとは違うスタジアムでの開催ということで、雰囲気が異なる点にも注意したい。曺 貴裁監督は「西京極は僕も幼少期や学生時代にプレーした(京都サッカーの)聖地。19時キックオフの試合で亀岡(サンガスタジアム by KYOCERA)だと来られない人も、西京極だと間に合うかもしれない。心配してくださる方々に、サンガが元気だというところを見せたい」とメッセージを送っている。
[ 文:雨堤 俊祐 ]